◆JERA セ・リーグ 広島3―2巨人(27日・マツダスタジアム)

 迷わずに踏み込んでいった。3点を追う6回2死二、三塁。

巨人・浅野翔吾外野手(20)は1ボールから大瀬良が投じた真ん中高めに浮いた135キロカットボールを逃さない。思いきりよく引っ張り、3戦連続安打となる左翼線への2点二塁打。「右尺骨茎状(けいじょう)突起不全骨折」から22日に1軍復帰後、初打点を挙げた。

 「上からたたいて低い打球を打つつもりだった。それまでいい結果が出てなかったので何とか1点でも取りたいという気持ちで、バットを短く持って打席に入ったのがいい結果につながったと思う」。悔しい敗戦の中で、持ち味の勝負強さを示した。

 悪条件でも結果を残す姿が心強い。午後5時頃からの激しい雷雨の影響で試合開始が1時間遅延した一戦。「音楽を聴いたり、少し仮眠をとったりしてゆっくりしました」と、午後7時からの試合に向けてしっかりと逆算して、オンとオフを切り替えて準備。悪天候に左右されることなく、ここぞの場面で集中力を発揮した。

 現在、外野の定位置を巡った争いは激しい。スタメンは流動的になっており、若林、佐々木、キャベッジ、中山らと競っている。

「残りの試合も少なくなってきていてアピールも大事ですけど、まずはチームが勝つことを考えてやっていきたい」と決意をにじませる20歳がチームを上昇気流に乗せていく。(宮内 孝太)

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