◆JERA セ・リーグ 広島3―2巨人(27日・マツダスタジアム)

 初回に三振に倒れた浅野を見て、まだまだかなという印象を受けたけれど、6回には2点二塁打。チャンスでの強さは魅力だよね。

自分の力をいつ、どんな場面で発揮するか。結局それが勝負の全てともいえる。

 一方で、巨人の一番のストロングポイントであるマルティネスが登板できていないことも、チームが乗り切れない一因。なかなかリードする展開に持ち込めず、本来の先制して守り切る展開に持ち込めていないよね。

 ただ、この日の大瀬良は見事な投球だった。打者を見て、試合の流れを見て、要所を締める投球で2回から5回まで完全。特に岡本、キャベッジ、リチャードと一発のある3人を迎えた5回には、真っすぐに変化球と緩急をつけた、うまさがあふれる内容だった。

 先発投手にとって勝ち投手の権利がかかる5回は特に大事なところ。5回先頭の大瀬良にヒットを許してしまい、結局、5イニングを投げきれなかった森田はあまりに対照的だった。勝てる投手になるため、相手に学ぶべき点は多いよ。(スポーツ報知評論家・宮本 和知)

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