◆米大リーグ ヤンキース―ナショナルズ(27日、米ニューヨーク州ニューヨーク=ヤンキースタジアム)
ナショナルズの小笠原慎之介投手(27)が27日(日本時間28日)、敵地・ヤンキース戦に0―8と8点のリードを許した3回途中から2番手で登板したが、1回3分の2で64球を投げ、4安打3失点、3奪三振2四球と勢いを止めることはできなかった。2被弾はメジャー移籍後12登板目で自身初で、リリーフ転向後10試合目の登板で3失点は最多だった。
初のヤンキース戦登板だった小笠原。伝統球団の洗礼を浴びることになった。1―0でヤンキースリードの3回。ナショナルズ先発のカバリはジャッジ、ベリンジャー、マクマーンに3本の本塁打を浴びて7点を失い、0―8とリードを広げられた1死走者なしで小笠原は中2日でマウンドに上がった。
先頭のグリシャムこそ7球目の直球で見逃し三振を奪うも、続くライスに被弾。右翼へ22号ソロを浴びると、ジャッジに安打、ベリンジャーに四球、チザムに四球で満塁のピンチを背負うと、ドミンゲスの三塁への内野安打で1人が生還してリードを10点に広げられた。4回も続投したが、先頭のウェルズに18号ソロを被弾。その後マクマーン、グリシャム、ライスを抑えて追加点は許さなかったが、苦しいマウンドとなった。
捕手でスタメン出場したミラスが3回途中にケガで途中交代し、指名打者でスタメン出場したアダムズが捕手に入ったため、指名打者が解除されて小笠原も「7番・投手」で打順に入っていたため、11点を追う5回1死一塁ではメジャー初打席に立ったが、今季13勝の左腕・フリードの前にバットを1度も振ることなく見逃し三振を喫した。小笠原は東海大相模高時代に、夏の甲子園決勝で決勝弾を放った経験があり、中日でも9年間で本塁打こそないが、打率1割1厘をマークしていた。メジャーでは両リーグとも指名打者制となっているため、投手が打席に立つのは珍しい場面だった。
今季ナショナルズに加入した小笠原は、7月に先発でメジャーデビューしたが、2登板で防御率9・45と結果を残せずマイナーに降格となり、リリーフに転向となった。
12登板(先発2、救援10)で1勝1敗、防御率5・87となった。