東都大学リーグ3部の上智大からプロ入りを目指す最速153キロ右腕・正木悠馬投手(4年)が2部・日大との交流戦に先発し、5回3安打4失点(自責1)、5奪三振と粘投した。初回から140キロ台後半の速球を連発してギア全開。
「おぉ」。日大ベンチから思わず感嘆の声が上がった。プレーボール直後の初球。右腕から投じられた剛球はバックスクリーンにこの日最速となる「149キロ」と示された。147キロの2球目で二ゴロに打ち取ると、小さくうなずいた。
その後は23年秋の入れ替え戦以来の神宮のマウンドに対応しきれず、3回までに5与四球。「自分の技術力の足りなさ。もっと最初から対応できていれば」と唇をかんだ。それでも、「インスタグラムの動画を見て覚えました」と新たに習得したナックルカーブで三振を奪った。体重も秋に向けて3キロ増やすなど、確実に前に進んでいる。
上智大からNPB入りなら初の快挙。
◆正木 悠馬(まさき・ゆうま)2002年11月19日、横浜市生まれ。22歳。豊海小2年から月島ライオンズで野球を始め、銀座中では練馬ボーイズに所属。中2から父の仕事の都合で米ワシントン州へ。レドモンド高では複数の守備位置を経験。上智大で投手に専念し、1年春に救援でリーグ戦初登板。フォーク、カーブ、カット系スライダーとジャイロスライダーを操る。