◆米大リーグ ドジャース5―1レッズ(27日・米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャースは4連勝で、地区優勝マジックを「26」に減らした。大谷翔平投手(31)は、今季最長13連戦の最終戦となる本拠地・レッズ戦に「1番・投手兼DH」でフル出場。

今季11登板目で最長最多の5回87球を投げ、2安打1失点で、ドジャース移籍後初白星を手にした。試合後、取材に応じたロバーツ監督は「翔平の素晴らしさは、調子がいいときには4、5種類の球を操れることだ。だから打線が3巡する時には、違う球種や配球パターンを使える。そして、もしもっと長いイニングを投げてもらいたいときに選択肢を与えてくれるのは本当に助かる。5回までに90球に到達したのは、良い目安になったね」と絶賛した。

 さらに大谷は今季最多9奪三振を奪い、球団新となるチーム19奪三振の快勝に貢献した。指揮官は「今夜の19奪三振はすごい数字だ。うちの投手陣の才能を物語っている。空振りを奪える力を持っていて、本当に素晴らしい投球だった。この良い流れのままオフに入って、リリーフや先発陣が次のシリーズに向けていい気分で臨めるのは大きい。みんなが本当に良い投球をした。ロブレスキー、エンリケスも素晴らしい。

ドライヤーらも全員がよくやってくれた」とたたえた。

 大谷は、初回裏先頭の1打席目は先発左腕・ロドロから逆方向にはじき返したが左飛。2回のマウンドは、先頭の元同僚・ラックスから空振り三振を奪ったが、2四球と2暴投で1死二、三塁のピンチを迎えた。それでもK・ヘイズから100・3マイル(約161・4キロ)で空振り三振を奪うなど、2者連続三振で切り抜けた。だが、両軍無得点の3回には、1死からマルテに初球のカットボールを捉えられて11号ソロを左中間席に被弾。甘く入った失投を捉えられて先取点を与えた。

 だが、自らのバットで逆転の口火を切った。0―1の4回先頭に迎えた2打席目は、打球速度102・7マイル(約165・3キロ)の強烈な右前打を放った。口火を切ると、1死満塁の好機にE・ヘルナンデスの逆転2点中前打で生還し、両リーグトップ独走の123得点目をマーク。さらにラッシングにも2点適時打が飛び出し、一挙4得点を奪った。

 この日は昨年達成した「50―50」を記念した今季3度目のボブルヘッド人形の配布日だ。昨年8月28日のオリオールズ戦ではデコピンの始球式を成功させ、先頭打者本塁打。

今年4月2日のブレーブス戦ではサヨナラ弾、5月15日のアスレチックス戦では2打席連続連発など、3度続けてドラマを演出している吉日。今回はボブルヘッドデー初登板で、エンゼルス時代の23年8月9日(同10日)のジャイアンツ戦以来749日ぶりの復帰星を飾った。

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