◆米大リーグ ジャイアンツ13―2オリオールズ(31日、米カリフォルニア州サンフランシスコ=オラクルパーク)
オリオールズの菅野智之投手(35)が8月31日(日本時間9月1日)、敵地・ジャイアンツ戦に先発し、メジャー最短の3回3分の1で、メジャーワーストタイの10安打を浴びて、同じくワースト対の7失点で降板し、守備の乱れが重なる不運もあって7敗目(10勝)を喫した。
菅野は「助けてもらう時もあれば、きょうなんとか踏ん張ってああいうミスをカバーしたかったけど、これも野球だなという風に思っています。
ジャイアンツの先発は、通算265勝目をつかんだ42歳レジェンド右腕・バーランダー。メジャーでのキャリアはルーキーの菅野に対して、21年目というバーランダーだが、2人合計77歳のベテラン対決となった。
両軍無得点1回裏先頭のラモスは、フルカウントから中堅前へ飛球が上がったが、中堅手のカウザーがダイビングキャッチ。身を投げ出した好守で菅野を救った。だが、続くディバースにカウント2―2から低めの94・0マイル(約151・3キロ)をバックスクリーンに運ばれ、28号ソロで先取点を与えた。それでもその後はスプリットで2者連続三振。一気に崩れることはなかった。
2回は3者凡退。
4回は不運が続いた。1死一、二塁でコスの打ち取った三塁へのゴロが三塁手ジャクソンが一塁へ悪送球(記録は安打と失策)で1点を失い、なおも1死一、三塁でギルバートの左翼へのフライで捕球体勢に入った左翼手のジョンソンが足を滑らせて転倒して2点適時三塁打となった。ラモスにも左前適時打。メジャーワーストに並ぶ7失点目となった。続くディバースに右翼へ二塁打を許してメジャーワーストタイの被安打10。1死二、三塁と走者を残してマウンドを降りた。
菅野は、8月14日(同15日)の本拠地・マリナーズ戦で6回途中3安打1失点の好投で10勝目を挙げたが、その後は2登板連続でレッドソックスとの対戦になって白星なし。前回登板の同25日(同26日)、本拠地・レッドソックス戦では6回6安打4失点で6敗目を喫した。この試合でも白星をつかめず、3戦白星なしとなった。
マンソリーニ監督代行は「きょうの投球は全く悪くなかったと思う。ディバースが初回に直球を捉えたけれど。ギルバート(3回の一塁内野安打)から流れが変わってしまった。でもトモ(菅野)は良かった。ただ守備が足を引っ張ってしまった。今後とも、この先、3、4週間も引き続きこれまでやってきたことをやってほしい。きょうは、守備的に彼を助けることができなかったけれど、トモは、開幕からずっと、我々にとって非常に素晴らしい存在。4,5回タフな登板もあったが、本当にいい状態だし、我々はそれを期待している」と責めることはなかった。