女優・吉永小百合(80)の主演映画「てっぺんの向こうにあなたがいる」(阪本順治監督、10月31日公開)が、第38回東京国際映画祭(10月27日~11月5日)のオープニング作品として上映されることが7日、分かった。

 吉永の主演作が開幕を飾るのは、第5回(92年)の「天国の大罪」以来、33年ぶり。

第14回(01年)には特別招待作「千年の恋 ひかる源氏物語」で舞台あいさつに立っており、それ以降も数回の来場歴がある。上映日の27日は公開4日前となるが、吉永も会場を訪れる方向。邦画のトップ女優出席のもと、華々しく映画祭の幕が開くことになりそうだ。

 「てっぺん―」は吉永の124本目の映画出演作。女性として世界で初めてエベレスト登頂に成功した登山家・田部井淳子さん(16年死去、享年77)の半生を演じ、佐藤浩市天海祐希、のんらが共演している。

 同映画祭プログラミング・ディレクターの市山尚三氏は「吉永さんの圧倒的な存在感と阪本監督の的確な演出で、今年の日本映画を代表する感動作となった」と選出理由を説明。「世界の観客もこの映画に感動してくれると確信している。この素晴らしい作品で開幕できることを光栄に思う」とした。

 吉永と2度目のタッグを組んだ阪本監督は「オープニング上映と聞き、大変うれしく思います。時代を超えてスターであり続ける吉永小百合さんの存在は、いつだって私たちの宝です」とのコメントを寄せた。

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