パ・リーグ 日本ハム4―3西武(14日・エスコンフィールド)

 日本ハムは14日、接戦となった西武戦(エスコン)を4―3で制し連勝。昨季を上回る76勝目を挙げ、2年連続でのCS進出を決めた。

「4番・三塁」でスタメン出場した郡司裕也捕手(27)は初回無死満塁で先制の中犠飛を放つと、6回には貴重な追加点となる右越え8号ソロ。3打数1安打2打点と4番の仕事を果たしたが、新庄監督は8回1死一、三塁で三ゴロに倒れた場面を指摘し、“真の4番”への進化に期待した。

 逆方向への打球は、角度よく上がり右翼ブルペンに飛び込んだ。郡司が表情を変えず堂々とベースを回る。2点リードの6回、1死走者なし。西武先発・隅田の真っすぐを捉えた。貴重な追加点を生む右越え8号ソロ。「4番の仕事ができたなと、4番の顔をして1周回りました」。初回無死満塁でも中犠飛。1安打2打点と勝利に貢献した。

 4番が板についてきた。打順別で最多の25試合で4番を託され、打率3割7分6厘、2本塁打、12打点。

「元々“ザ4番”ってタイプでもないですし、その打席打席で役割は変わっていく。(4番像は)なくていいかなと、七変化で」。前を打つレイエスが歩かされるケースも多いが「基本郡司勝負というのは感じますし、逆に絶対僕と勝負してくれる。狙い球も絞りやすい」と前向きに捉えている。

 新庄監督は、さらなる進化に期待を寄せる。8回1死一、三塁、三ゴロに倒れ三塁走者がアウトとなった。「真の4番になるためには、あそこでもう一本犠牲フライでも打ってほしかった」と指揮官。それでも「次ああいう場面が来たときには、きょうの打席の内容を思い出して修正してくれると思うから、そこは心配してない」。厳しい指摘も、厚い信頼の裏返しだ。

 試合後のお立ち台、漫画「ワンピース」とのコラボ期間とあって、全員が主人公ルフィの象徴・麦わら帽子をかぶって登場。頭が大きいことを自認する郡司だけは、サイズが合わず乗せてるだけに。「僕がルフィじゃなくて良かった(笑)。

1話で終わってますよ。これ見出しでお願いします。『郡司、ルフィになれず』」。例えルフィになれずとも、頼れる4番が大航海を最高の結末に導いていく。

(山口 泰史)

編集部おすすめ