高校野球秋季静岡県大会は、雨の影響により1日順延され、14日に開幕する。11年ぶりに出場する浜松南は、星陵戦に向けて同校で13日、最終調整を行った。

1987年の創部以来、秋季県大会初白星を狙って準備を整えた。

 雨の影響で決戦の日が1日延びたが浜松南ナインは、改めて気持ちを引き締め直した。この日は同校の建物の1階から3階までの階段を使ったトレーニングや、特別教室でのシャトル打ちなど、約3時間にわたる練習で汗を流した。11年ぶりの秋季県大会出場。目標を「ベスト16」と掲げる中、主将の小野心詩(こうた)二塁手(3年)は、「いい雰囲気で準備できていると思います」と笑顔を浮かべながら県秋初勝利へ意気込んだ。

 チームのスタイルは、小技を生かした野球だ。部員数は2年生9人、1年生が6人で計15人と決して多くない。2番打者の小野は、バントを得意としており、県予選代表決定戦の袋井商戦(8〇1)で、初回に犠打を成功させ、先制点につなげている。「個々の能力が高いわけでもないので、つなぎが大切になる。犠打成功率100%を目指している」と力を込めた。

 黒土のないグラウンドを、サッカー、ソフトボール、陸上部と共用。昨秋から新校舎の建設工事が始まり、使用できるスペースはより狭くなった。

今春就任した吉川竜太監督(25)は「バントの徹底を指示するようになりました」と説明。厳しい環境が選手の武器に磨きをかけた。小技とチームワークを武器に白星をつかみ取る。(伊藤 明日香)

編集部おすすめ