◆イースタン・リーグ 西武3―6巨人=延長10回タイブレーク=(16日・カーミニーク)

 イースタン首位を走る巨人は16日、同2位の西武との直接対決に勝利し、2年ぶり29度目となる優勝を決めた。就任2年目となった桑田真澄2軍監督の下、チームはたくましく成長し、今季76勝38敗2分けの貯金38、2位に11・5ゲーム差をつける独走で頂点に立った。

ウエスタン王者とファーム日本選手権(4日・サンマリン宮崎)で対戦する。

 歓喜の輪の中で、桑田2軍監督は3度宙に舞った。23年10月に就任し、2年目のシーズンを制して胴上げされた指揮官。「供給、調整、育成」を2軍の使命とし、中長期的な視点で強い巨人を支えるファームを構築するための組織作りをスタート。スポーツ医科学をフル活用し、練習では「独自性・個別性」の方針に基づいて選手育成を進めてきた。

 就任1年目の24年はイースタン2位だったが、坂本、大城卓ら再調整となった主力に動作解析ができるラボの活用などを促して復調をサポート。投手では横川、堀田らがシーズン終盤のブルペンを支え、1軍の4年ぶりのリーグ優勝を下支えした。

 2年目の今季、指揮官は引き続き「供給、調整、育成」を使命としながら、「個人的には育成の比重を増やしたい」とテーマを掲げた。投手では、2軍公式戦デビューから無傷の8連勝とエース級の働きを見せた2年目の園田や、1軍デビューも果たしたドラフト5位・宮原、野手ではドラフト1位・石塚や左のスラッガー・三塚ら若手の才能が芽吹いた。

 序盤こそ、4月中旬までに16勝1敗2分けとスタートダッシュを決めたロッテに首位を譲り、最大で6ゲーム差をつけられた。それでも開幕以降、月単位では一度も負け越しなく確実に貯金を積み上げ、8月2日の直接対決に3―0で勝利して首位を奪取。8月から9月にかけて11連勝を記録するなど、8月以降は25勝7敗と圧倒的な強さで首位を譲らず頂点へと駆け上がった。

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