◆米大リーグ ドジャース5―6フィリーズ=延長10回=(15日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(31)が15日(日本時間16日)、本拠地・フィリーズ戦に「1番・DH」で先発出場。3打数1安打2四球で今季最長の20試合連続出塁としたが、チームは逆転負けでフ軍のナ・リーグ東地区2連覇を見届けた。

3年連続本塁打王を狙う大谷はシュワバーに目の前で差を4本に広げられた。16日(同17日)は二刀流で出場予定。ライバルとの初対決でやり返す。

 あと一歩だった。1点を追う延長10回2死満塁。マンシーが一ゴロに倒れると、本拠地はため息に包まれた。フィリーズに地区優勝を決められ、この日試合のなかった同地区2位パドレスには2ゲーム差に迫られた。地区優勝マジックは「10」のままで小休止だ。

 シュワバー、ハーパーと左の大砲が並ぶ相手打線に対抗するため、左腕バンダをオープナーで起用。だが、初回にシュワバーに3戦連発の53号先制ソロを浴びた。「少し高めでも、外角のいい球だったと思う。シュワバーが片手で本塁打にしたが…」と脱帽のロバーツ監督。

3発ずつ応酬の末に打ち負けた。大谷は3回1死三塁で四球を選び、今季最長の20試合連続出塁。5回1死一塁では一塁手の横を抜く二塁打を放ち、9回には四球から二盗を決めて3年連続20盗塁に王手をかけたが、2年連続50号の偉業はまた持ち越しとなった。

 ナ・リーグ西地区首位のド軍だが、1位チームの中で勝率は3位(・560)。勝率1、2位ならポストシーズン(PS)は地区シリーズからの出場だが、同3位のままなら、ワイルドカードシリーズからの参戦となる。勝率(・596)で同2位のフィリーズをたたけば地区シリーズ進出も見えてくるが、5・5ゲーム差をつけられた。

 これ以上は離されるわけにはいかない状況の中、今カード第2戦は大谷が中10日で先発する。大谷に4本差をつけて独走態勢に入りつつあるシュワバーは「彼は明らかに素晴らしい球を持ってるし、対戦したことがないから楽しみだ」をニヤリ。体調不良、緊急登板を乗り越えた背番号17は5イニングが目安。ライバルを完璧に封じ込め、打者としてはホームランを打つことが理想の展開だ。3年連続本塁打王のためにも、二刀流でやり返す。(中村 晃大)

 ◆ナ・リーグPS争い 西地区首位のドジャースは1位チームの中で勝率3位のため、現状だとワイルドカード(WC)シリーズでWC3位のメッツと本拠地で戦うことになる。

そこを勝ち抜くと、東地区優勝で勝率2位のフィリーズとの地区シリーズが敵地で開幕する流れだ。ワールドシリーズを制した昨年は勝率1位で地区シリーズから参戦し、頂点まで駆け上がった。

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