小泉進次郎農相が20日、都内で「自民党総裁選2025」(22日告示、10月4日投開票)への会見を行った。
開始予定時刻の10時半からおよそ10分間遅れてスタートした会見で小泉氏は午前11時40分までをメドに行うことが司会者から告知された。
続けて「9月7日、石破総理大臣が職を辞されるとの意向を示されました」と切り出し「少数与党という厳しい政治環境にあっても丁寧な国会運営と野党との対話を通じて政治を前に進められてこられた石破総理のご努力に心から敬意を表したいと思います」と述べた。
そして「私はその石破総理に昨年の総裁選挙で敗れた立場です。足らざるところは何だったのか?自問自答しながら、まずは目の前の仕事、課題に全力で取り組もうそんな思いでこの1年、選対委員長、経済産業委員会の筆頭理事、政治改革本部の事務局長として与えられた役割をまっとうするために全身全霊汗を流してまいりました」と述べ「そして5月には思いがけず農林水産大臣に就任しました。難しい局面での就任でしたがコメ担当大臣という覚悟でコメの価格を安定化させ、生産者のみなさん、消費者のみなさん、双方が安心できる環境を実現する。そして、日本の農林水産業の発展と食料安全保障のために全力を尽くす…そんな思いでスピードを緩めず決断と実行を繰り返してきました」と述べた。
続けて「そうした中、自民党は昨年の衆院選、今年の参院選と相次いで敗れ与党として衆参両院で過半数を失いました」とし「自民党に足りなかったこと。それは、国民の声を聞く力、国民の思いを感じ取る力ではなかったかと感じています」と指摘した。さらに「今、国民のみなさんが感じていること。それは物価高で生活が苦しい。
そして「国民のみなさんが多くの不安を抱えているのに最近の自民党は政治とカネの問題ばかりで国民の不安に向き合えていなかった。物価高に対しても本当に苦しい方々が置かれている状況への想像力に欠けていた。だからこそ、国民は自民党にNOを突きつけたのだと思います。そんな自民党の現状に私はに強い危機感を持っています。自民党は70年前の結党以来、歴史や家族の絆を重んじ地域で受け継がれてきた伝統や慣習を尊重しつつ、時代の変化にあわせて変わりゆく国民の思いを敏感に感じ取り、必要な改革を実行することで政権を託されてきました。多様な意見に耳を傾けながら一致点を見いだす努力を重ね、国民一丸となって国を前に進めていく。こうした姿勢こそ保守政党、自民党の神髄です」と述べた。
小泉氏は昨年の総裁選に初めて立候補したが1回目の投票で3位となり、決選投票に進めなかった。今回は今月13日に地元の神奈川県横須賀市で支援者と会い出馬する意向を伝えた。2度目の挑戦となる今回は、選対本部長に加藤勝信財務相が就任。
総裁選は、茂木敏充前幹事長が今月10日に出場会見。その後、小林鷹之元経済安全保障担当大臣、林芳正官房長官、高市早苗前経済安全保障担当大臣が会見を開き、正式に出馬を表明している。