◆米大リーグ ドジャース6―3ジャイアンツ(19日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(31)が19日(日本時間20日)、本拠地・ジャイアンツ戦に「1番・指名打者」でフル出場し、1点を追う5回の3打席目に逆転で決勝の52号3ランを放ってチームを勝利に導いた。ドジャースは13年連続のポストシーズン進出が決まり、地区優勝へのマジックを「4」とした。

 大谷は「勝ててほっとしています。打った瞬間いくなと思いました」と大谷。「(ドジャースでは)まだ2年目ですけど、エンゼルスでやってる時から対戦をふくめて見てきた」というカーショーの本拠公式戦最終登板を勝利に導き「その前の打席も良い捉え方をしていたので、自信をもって打席に入った。勝ちで終われるように、いいところで逆転の一打を打てたのはすごく大きかった」とレジェンドの花道を飾った一打を振り返った。

 1、2打席目は中飛、中直に倒れた大谷。1点を追う5回2死一、三塁の3打席目はカウント2―2から、元サイ・ヤング賞左腕のレイの95・5マイル(約153・7キロ)直球を逆方向にはじき返すと、左翼ポール際へ52号の逆転3ランが飛び込んでいった。レイにはこの打席まで19打数4安打の打率2割1分1厘で本塁打、打点はなし。この日は1打席目から全10球が直球だったが、10球目にようやく捉えた。さらに勢いに乗ってもう一発を放って見せた。

 大谷は、本塁打王を争うシュワバーの所属するフィリーズとの15~17日(同16~18日)の3連戦で、初戦にシュワバーに53号を見せつけられたが、大谷も負けじと2、3戦目に50、51号と2戦連発。レギュラーシーズンも残り8試合となり、本塁打王争いも佳境となる中で、直近4試合で3本塁打と勢いに乗り、この日不発だった本塁打トップのシュワバーとは1本差となった。

 前日18日(同19日)に今季限りで現役を引退することを発表したクレイトン・カーショー投手(37)のレギュラーシーズン本拠地最終登板。

ドジャース一筋18年で通算222勝のカーショーの姿に大谷は8月には「登板日に集中しているところを見ると、この集中力を長い年月続けていくというのは大変なことだと思いますし、その中で素晴らしい成績を残すことは尊敬に値する。本当に毎日見ていて勉強になることばかり」と思いを口にしていた。エンゼルス時代には11打数無安打と抑え込まれて、実力を知っているからこそ憧れていた存在。5回途中2失点で降板し、3打席目の52号逆転3ランでレジェンド左腕の負けも消した。

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