◆世界陸上 第8日(20日、国立競技場)
男子20キロ競歩が行われ、カイオ・ボンフィム(ブラジル)が1時間18分35秒で金メダルを獲得した。大会初日に行われた同35キロで銀メダルを獲得しており、東京から2つのメダルを持ち帰ることになったが、奮闘の代償に大きすぎる落とし物をしたことを明かした。
「きみたちのパパは世界チャンピオンだ!」ブラジルまで届けと言わんばかりに、カメラを通して3人の子どもにメッセージを送ったボンフィムだったが、「3キロあたりで結婚指輪をなくしてしまった」と告白。「優勝したから、妻はいいよ、と言ってくれると信じている」と付け加えた。35キロ競歩の際は両手の薬指に指輪をしていたが、金メダルを手にしたこの日、左薬指から指輪がなくなっていた。
20キロ競歩は国立競技場発着で、1周1キロの周回コースを18周するコースで実施された。18キロ地点でトップと17秒差の4位だったボンフィムは、どこかに指輪があるコースのラスト1周で猛スパートをかけ3人を抜き去った。それでも「2位だと思っていた」と順位を勘違いしたまま、何度も振り返りながらスピードを緩めることなくゴールテープを切った。