◆第59回スプリンターズS・G1(9月28日、中山競馬場・芝1200メートル)=9月23日、栗東トレセン
悲願のG1初制覇を狙うナムラクレア(牝6歳、栗東・長谷川浩大厩舎、父ミッキーアイル)は坂路を66秒9―16秒2で軽快に駆け上がった。長谷川調教師は「良かったですよ。
前走の函館スプリントSは8着。出遅れたうえ、故障馬の影響でポジションを下げざるを得なかったことが響いた。栗東に帰厩後は坂路で乗り込みを重ね、約1か月で出した時計は9本。ここに向けてこん身の仕上げを施してきた。「今回は乗り込み量も多く、馬もそれに応えてくれている。現状では特に言うことがないぐらいの状態まできているかな」とトレーナーは胸を張る。
重賞5勝を挙げ、G1で2、3着が3度ずつ。スプリント界の強豪ひしめく現6歳世代の一角として、サトノレーヴ、ママコチャ、トウシンマカオらと互角の勝負を繰り広げてきた。「トップクラスで走っているなかで、心が折れてもおかしくないレースもあったけど、精神的な衰えは一切ない。ピークアウトしたとか、僕らは一切感じていない」と指揮官は言葉に力を込めた。