大相撲秋場所10日目(23日、東京・両国国技館)

 新小結・安青錦は東前頭2枚目・伯桜鵬を寄り切って、初土俵から12場所連続の勝ち越しを決めた。

 低く当たって左を差し、伯桜鵬を起こして危なげなく寄り切った。

序ノ口デビューから新三役場所まで負け越しなしは、年6場所制の1958年以降で元横綱・曙以来2人目の快挙。「師匠(安治川親方)に言われたことをしっかりやってきた結果」と感謝した。

 ただ、喜ぶ様子は一切ない。「目指しているところじゃない。2ケタ、来場所につながるような成績を残したい」。大関取りの起点となる三役での10勝以上を明確に意識した。大関昇進目安は「三役で直近3場所33勝」だが、新入幕から3場所連続で11勝を挙げており、八角理事長も「立派な大関候補だ。内容がいい」と絶賛。来場所が昇進に挑む場所になる可能性も示唆した。初の賜杯へ豊昇龍を2差で狙う新鋭は「盛り上げたい。お客さんに喜んでもらえれば」と力を込めた。(林 直史)

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