◆プロボクシング ▽フェザー級(57・1キロ以下)10回戦 ルイス・ネリ―サタポーン・サアット(10月26日、キルギス・ビシュケク・アリーナ)

 元世界3階級制覇王者の亀田興毅ファウンダー(38)が手がける「SAIKOU×LUSH」のカード発表オンライン会見が24日、行われた。元世界2階級制覇王者の“悪童”ルイス・ネリ(30)=メキシコ=が、WBCアジア・フェザー級王者でWBC世界同級30位のサタポーン・サアット(22)=タイ=と対戦することが発表された。

戦績は、ネリが38戦36勝(28KO)2敗、サタポーンが16勝(8KO)2敗。

 ネリは、メキシコのティファナでオンライン会見に対応。スーパーバンタム級への転級を表明しているWBC&IBF世界バンタム級王者・中谷潤人(27)=M・T=の名を挙げ「中谷潤人選手には勝てる自信がある。対戦するチャンスがあれば是非やってみたい。中谷のスタイルは自分にとってやりやすい」と豪語した。

 亀田ファウンダーも「実現したら面白いんじゃないですか。(中谷は12月の)サウジアラビアの後に、井上尚弥との試合がある。そこをクリアしてというところになってくるかな。いいカードになるんじゃないかな」と話した。

 またネリは、来年5月に東京ドームで計画されている井上尚弥vs中谷潤人について「中谷が勝つと思っている。井上がカルデナス戦でダウンを奪われたのはリーチの長いフック。自分がダウンを奪った時もフックだった。

(井上は)ああいうパンチを苦手としている、中谷もカルデナスと似ている」との見方を示した。

 元WBC世界バンタム級、同スーパーバンタム級王者のネリは、昨年5月6日、東京ドームで世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)に挑戦。初回に井上からプロ初ダウンを奪ったが、2、5、6回に井上にダウンを奪われて6回TKO負けを喫した。今年2月22日の前戦では、メキシコ・ティフアナで亀田京之介とノンタイトル10回戦で対戦し、2度のダウンを奪って7回TKO勝ちを収めている。

 ネリは、井上との再戦についても「(井上が)フェザー級に上がって、違う団体の王者になっているとしたらリベンジのチャンスが欲しい」と切望。「前回の試合では作戦にミスがあった。ダウンを取って攻めて行った時に、後悔が残っている」と話した。

 一方で、再戦が実現するとすれば「日本ではやりたくない。日本は遠いし、食事や環境も違う。コンディションが作りづらい。メキシコや米国など他の国でやりたい」とコメント。その上で「井上に負けた理由は日本でやったことが原因ではない。

井上は偉大な王者で強かった。自分の実力が足らなかった」と言い訳はしなかった。

 今後の階級については「まずは3階級制覇を狙っていきたい」とフェザー級での世界王座獲得を目指す意向だ。ただ「スーパーバンタムがベストウェートだと思っているので、もしフェザー級の挑戦がかなった後にはスーパーバンタムに戻すかもしれない」とも話した。

 またネリは、会見の最後に亀田ファウンダーとの対戦も切望。亀田ファウンダーは「エキシビションなら面白い。頭の片隅に置いといてね。その代わり、手加減してな」と笑顔でリップサービスした。

 次戦でネリと対戦するサタポーンは、24年5月に東京・後楽園ホールで現東洋太平洋フェザー級王者の中野幹士(30)=帝拳=とノンタイトル10回戦で対戦し、7回TKO負けを喫している。

 「SAIKOU×LUSH」のキルギス興行は25、26日の2日間、ビシュケク・アリーナで行われる。

 25日のメインイベントでは、元世界3階級制覇王者ジョンリール・カシメロ(36)=フィリピン=と、亀田3兄弟のいとこで日本フェザー級7位の亀田京之介(26)=MR=が58キロ契約10回戦で対戦する。

 両興行はABEMAで全試合生中継予定。

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