大相撲秋場所11日目(24日、東京・両国国技館)

 元大関の幕内・正代(時津風)が新小結・安青錦(安治川)を寄り倒し、2敗を守った。正代は低い体勢で当たってきた安青錦の右ののど輪を少し左に開いた。

懐に入らせず、右を差し込みかいなを返すと、左をおっつた。「右が入って自分の形に出来た」。体を起こして前に出ると体重をかけて2人で倒れ込み、寄り倒した。八角理事長(元横綱・北勝海)を「技能相撲だよ。かいなを返した後にいっぺんに出た」とうならせた。

 2敗で全勝の豊昇龍を追う展開となった。優勝争いについては「まだ全然意識してない。連敗しないのが一番。星を伸ばすことだけを考えている」とさらり。審判部長の高田川親方(元関脇・安芸乃島)は「左を引っ張り込んだら安青錦が上がってしまった。あれを出来るのは正代ぐらい。あれができるのは何人いるのか」と高評価した。

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