27日の中日戦で5打数無安打3三振だった森下を心配していたが、猛打賞。3回1死で中前安打を放ち、打席での迷いが消えた。
26日の試合で内角球に見逃し三振に倒れた際、球審に抗議してからは、どこかおかしかった。最近は絶好調だったが、打者は自信を持って見送った球がストライクと判定されると、迷いが生じ、調子を崩す時がある。タイミングがずれて差し込まれていたし、打席で時折、首をひねる場面もあった。
短期決戦のCS、日本シリーズではいかに引きずらず、切り替えるかが大事になる。今は最新機器で様々なデータが入ってくるが、頼り切ってはいけない。それよりも、リズムとタイミングだけ意識して打席に立てばいい。スイングの軌道など、あまり深く考えすぎないことだ。
私が現役の頃は「今日は相手投手の運が良かった。明日は投手も違うんだから」と自分に言い聞かせたものだ。そういう意味では、この日の森下はうまく切り替えができていた。一度、波に乗れば、どんどん乗っていくタイプだけに、また調子を上げていくだろう。(スポーツ報知評論家)