プロボクシング世界3階級制覇王者で、前WBC&IBF世界バンタム級(53・5キロ以下)統一王者・中谷潤人(27)=M・T=が28日、都内でプレミアムトークショーを行い、200人以上のファンが集まった。

 来年5月にも東京ドームでスーパーバンタム級(55・3キロ以下)の世界4団体統一王者・井上尚弥(32)=大橋=とのビッグマッチが計画されている。

すでにWBA、WBOで同級1位にランクインしている中谷は、トークショーで「もう(井上尚を)超えるイメージをしている。そのために階級を上げたというのもある」などとファンに向けて話した。トークショー後に取材に応じた中谷は、井上尚を「超えるイメージ」について言及した。

 「この間見た(アフマダリエフ戦の)ボクシングの展開もそうですし、井上選手が(前に出て)来るっていう展開もそうですし、いろんなことを想定しながら自分自身の引き出しの質を上げていかないといけない。どこを超えるっていったところはないですけど、全てにおいてレベルアップをしていかないといけない選手。そこは試合を重ねるごとに経験する部分だったりとかっていうのもまだあるので、無駄にせずしっかり勉強していきたい」

 次戦は12月27日、サウジアラビア・リヤドで行われる興行「NIGHT OF THE SAMURAI」で、井上尚と初めて同じリングに立つ。中谷はWBC世界同級8位セバスチャン・エルナンデス(24)=メキシコ=とのノンタイトル10回戦に臨む。井上尚は、WBC同級1位アラン・ピカソ(25)=メキシコ=と対戦する。

 エルナンデスの戦績は20戦全勝(18KO)。スーパーバンタム級転級初戦へ向け「井上選手に向けてっていうより、対相手(エルナンデス)に対してこれから練習、対策をしていく。階級も上げるといったところで、(エルナンデスは)パンチもありますし、繊細にボクシングを組み立てていかないといけない。バンタム級と同じような動きではない、っていうことを見せていきたいなと風に思ってます」と意気込んだ。

 トークショー後、来場したファン全員をハイタッチで見送った中谷は「200人以上の方が来てくれてるので、すごく活気が溢れて、次戦に向けてすごくいいエネルギーもらったなっていう日になった。誰と戦うかっていったところが、ボクシングの醍醐味だと思う。僕自身のボクシングライフを一生懸命頑張っていくことが、皆さんに伝えられることだと思う。僕らしく引き続き頑張っていきたい」と笑顔で話した。

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