大相撲秋場所で横綱昇進後初優勝を飾った大の里(二所ノ関)が29日、茨城・阿見町の部屋で一夜明け会見を行った。「今までの優勝とはひと味違う」と振り返った。

 3月の春場所、5月の夏場所に続く今年3度目の優勝で、日本出身力士の年間3度優勝は横綱・貴乃花以来、28年ぶり。「本当にこういう形で並ぶことできてうれしく思う。巡業の移動中のバスでは貴乃花さんの映像をずっと見ていますし、いろいろなことを勉強して、近づけるように頑張りたい」と語った。

 千秋楽は1差でリードしながら本割で横綱・豊昇龍(立浪)に敗れ、16年ぶりに横綱同士の優勝決定戦に持ち込まれた。それでも優勝決定戦では豊昇龍を寄り倒して賜杯を手にした。千秋楽まで優勝を争った豊昇龍の存在については「高校時代から1つ上の先輩。大相撲でもずっと負けていた。こういう形で最後に勝てて良かった。横綱になって自分もあの人の背中を追って、負けたくないと思って横綱になれた。あの人の存在が自分の中で大きい」と話した。

 今後へ向けては「最高位の番付ということは次はない。最高位の番付を自分で自覚して、次はあまり成績の良くない地方場所なので、九州場所は気を引き締めてやりたい」と意気込んだ。

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