体操の世界選手権(10月・ジャカルタ)に出場する女子日本代表が29日、都内で試技会を公開し、NHK杯を10年ぶりに制した杉原愛子(TRyAS)が、4種目中、床運動、跳馬でトップの得点をたたき出すなど、54・465点のトップの得点を出し、仕上がりの良さをアピールした。
個人総合で出場するのは、17年モントリオール大会以来。
段違い平行棒では、降り技をC難度からD難度に演技構成を変更した。さらに、平均台の振り付けなども今季、前半戦から替えるなど、少しでも上を目指すため細部にこだわっている。「段違い平行棒ではD難度で替えれば終末技でボーナスで0・2点の加点がある。Cで降りるのとDで降りるのは見栄え、審判の評価も違うと思う。点数とは関係なく、そういった面でも自分が審判の立場ならそういうふうに見えるし、だから挑戦して新しくやりました」と意図を説明する。
9月上旬の全日本シニア選手権で右足首を痛めたが、杉原は「だいぶ良くなっていて大丈夫。ケガとお友だちになってやってます」と意に介さない。
5月のNHK杯で10年ぶりに女王に返り咲くと、6月のアジア選手権の女子個人総合で優勝し、団体でも中国に次ぎ2位。全日本シニア選手権でも個人総合でV。22年に一度、現役を退き、23年に復帰した五輪2大会出場の実力者は、再び第一線にカムバックしてきた。「日本のジュニアの子たちに対してこんなに長く続けられるよっていう。