◆テニス ▽木下グループ・ジャパン・オープン第6日(29日、東京・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園)

 初来日した世界王者カルロス・アルカラス(スペイン)が、1回戦で痛めた左足首の不安がありながら、ついに決勝に進出した。2022年全米決勝の再現となった世界ランキング12位のカスパー・ルード(ノルウェー)に3-6、6-3、6-4のフルセットで逆転勝ち。

自身年間最多の66勝目を挙げるのとともに、決勝では同5位のテーラー・フリッツ(米国)と対戦する。

 非常にレベルの高いタフな試合だった。準々決勝で火を噴いたフォアハンドは、第1セットなかなか決めきれず、「とてもタフな試合だった。うまくチャンスをつかめなかった」と悔やんだ。

 セットポイントを奪われ、第1セットを落とした時には、「アー!」とセンターコート中に響き渡る怒声を挙げ、フラストレーションをあらわにした。それでも、すぐに気持ちを切り替えた。

 第2セット以降は「軌道修正することができた」と、第2セットのスタートから一気に3ゲームを連取。そのまま、抵抗するルードをパワーと柔らかなタッチも交えて、最後まで押し切った。

 決勝は、第2シードのフリッツが相手だ。今年のウィンブルドン準決勝を含み、3連勝中だったが、21日に閉幕した地域別対抗戦レーバー杯で、初めての敗戦を喫した。「とてもタフな相手。彼は、すごく上達している。

ベストなテニスをしなくてはいけない」。不安視された左足首も「フィジカルはどんどん良くなっている」と、初めて来日した日本で、初優勝に挑む。

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