テレビ朝日は30日、東京・六本木の同局で定例社長会見を行い、米動画配信大手「ネットフリックス」が来年3月開催の第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の独占放送権を獲得したことに言及した。同局は、2006年の第1回から同大会を放送している。
同局によると、放送に向けて動いていたところ、ネットフリックスが独占放送権を獲得したことが判明。西新社長は「(これまでの放送を)支えてくださった皆さんに感謝したい」。第5回WBC(2023年)の日本-イタリア戦でWBC史上最高の視聴率(個人視聴率31・2%、世帯平均視聴率は48・0%)を獲得していたことから「国民的な行事なので、誰もが無料で楽しめるような地上波でお届けできず残念」と語った。
テレビ朝日代表取締役会長で、日本民間放送連盟(民放連)会長の早河洋氏は今月18日、民放連の定例会見で「できるだけ多くの人に視聴していただくために現状で何をできるか考えたい」と私見を述べたが、西社長はこの件について「大人も子どもも一体となって楽しめる国民的スポーツの無料での視聴環境は大切。地上波としては(これまで)その役割を担ってきたので、今後我々としてできることはないか検討していきたい。こういった発表があってどうやっていくか考えているところなので、詳細は控えます」とコメントするにとどめた。