◆JERA セ・リーグ 巨人4―2中日(30日・東京ドーム)

 巨人・田中将大投手が史上4人目の日米通算200勝を達成した。移籍した田中将をキャンプから指導した久保康生巡回コーチが、試合後にその胸の内を語った。

―やっと決めてくれた

「良かったですね。それしか言いようがない。この前の横浜の試合(15日の敵地でのDeNA戦)からずっと見てるんですけど、チームとの兼ね合いでは勝てるんじゃないかと思って見てましたけどね。悪くないしね。投げる形っていうか姿っていうか。だいぶ固まってきた感じはしましたね」

―前回登板(21日の中日戦=バンテリンドーム)後、話は?

「しましたよ。本人と。『すいません』って感じで。(前回登板の名古屋など過去の登板場所には)何か所か付いていったんですけど、きょうはテレビ見ながら、(球場入りするべく)スタンバイを自分のアパートでしてました」

ーきょうはいつごろ東京ドームへ

「7回から」

―最初から来なかったのは

「(ゲンを)担ぎましたね。足踏みしてたんで」

―試合後に田中将に会えたのか

「会いましたよ。『おめでとう』って。バタバタして忙しいんで『またゆっくりね』って」

―苦しみながらも今年中に達成できた

「うん、やっぱりこんな位置に立って、日本国中の野球ファンがこうして注目して。

それを楽しめるって言ったら語弊があるんだけど、野球ファンの人たちにいろんなものを形として、苦しんでる形も勝っている形もそういう姿を見せられるっていうのは野球選手としてここまでやってきた冥利(みょうり)に尽きるよって。自分だけが日本国中の中で味わえている瞬間だから、堂々と良くも悪くても堂々と。マウンドの立ち姿は堂々と行ってほしいって言って」

ー1年振り返って

「やっぱり2月から回想していくと、前年投げていない(ことで)体の少しサビ付いたところからサビを落としてっていう作業というか。軽く投げさせたり、球数たくさん投げさせたり、そういうのも含めてそういう作業がきつかったと思う。『まだ投げるんですか』っていうことをずっと言ってたから。『こんな投げたことないです』ってところも強引に引っ張って行ったんで」

―厳しい使われ方のケアも

「やっぱり良くないからじゃないの?って。僕も彼も含めて、うまくいかないなってところはおそらくハッキリした言葉じゃないけど感じたと思う。俺も感じてたし」

―そういうのも受け止めてやろうと

「それは7月に言ったね。『今駄目だ、この状態じゃ無理』って。7月の中旬ぐらいには単刀直入に言わせてもらったね」

―本人もこれで終わりじゃないと

「それはずっと言ってた。2月の始まるときから、これが終わるんじゃなくて今から始まるんだから、あと3年はやってほしい、と。そういう目標の中で、体が戻ってきてちゃんと投げられる、そういうものができてくれば、十分もう一度そういう野球人生はやっていけるんじゃないかって話しました」

―これから期待するところ

「まだまだ。

まだ良くなる途中、課程。分かったようで本人もまだ納得いってないと思うし、本人もそういう話はキャッチボールを含めて月曜日の練習でいろいろ話はしますね」

ー菅野も低迷乗り越えてMVP。それぐらい目指してほしい

「もちろん。やるからには。今年でもそう思ってた。今年の7月ぐらいにはローテーションしっかり入って2ケタに届くのではないかなって思いで、今年のスタートはしてます。こうなりましたけど」

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