◆JERA セ・リーグ 巨人4―2中日(30日・東京ドーム)
巨人・田中将大投手(36)が日米通算200勝(日本122勝・米国78勝)を達成。楽天でバッテリーを組んだヤクルトの嶋基宏ヘッドコーチ(40)も相棒の偉業を祝福した。
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ヤクルトの嶋ヘッドコーチは、楽天で田中将とバッテリーを形成し、2013年に球団初の日本一を達成した。同年のマー君は24勝0敗。歴史的な1年を支えた同コーチは、右腕を最上級の言葉で表現した。
「『本当のエース』と言えるエースじゃないですか。これぞ、チームのエース。本当にそう思います」。何度も「本当」「エース」を繰り返した。「忘れられない」というのが13年の巨人との日本シリーズだ。第6戦(Kスタ)で160球を投げた田中将は、第7戦(同)の9回に抑えで登板。「タナカ」コールの中、矢野を空振り三振に仕留め、東北に歓喜をもたらした。
23年の10月、田中将は右肘手術を受けた。右腕を酷使してきた日々を近くで見てきただけに「活躍してきた投手がけがをするのは仕方がないこと」と思いやり、「けがなく元気に投げる姿を見られるだけで十分。
今は同一リーグの相手の一員として戦っているが、特別な“相棒”への思いは深い。「体を大事にして、1年でも長く続けてほしいし、1勝でも多く積み重ねてほしい」。嶋コーチは優しい笑みをたたえ、「本当のエース」がマウンドに立ち続けることを願った。