◆米大リーグ マリナーズドジャース(28日、米ワシントン州シアトル=Tモバイルパーク)

 ドジャース・大谷翔平投手(31)が28日(日本時間29日)、レギュラーシーズン最終戦の敵地・マリナーズ戦に「1番・指名打者」でスタメン出場し、9回2死の5打席目は、空振り三振に倒れた。4打席目に55号を放ち、この日シュワバー(フィリーズ)は本塁打なしで試合終了。

大谷は本塁打を放てば同数で本塁打王だったが、アーチは出なかった。

 マリナーズの先発は、ブライス・ミラー投手(27)。昨季12勝を挙げてブレイクした右腕で、今季は試合前の時点で4勝を挙げ、大谷は6打数2安打で本塁打はなかった。

 初回先頭の1打席目はカウント1―1から甘く入ったスプリットを捉えて右翼線への二塁打。31試合連続出塁となった。金慧成の3号2ランで2回に先取点を奪い、2点をリードした3回先頭の2打席目も右前安打。2打席連続安打で出塁すると、フリーマンの左翼席への24号2ランで145得点目となるホームを踏んだ。4回2死走者なしの3打席目は高めに3球連続直球を続けられて空振り三振に倒れた。

 4点をリードした7回2死走者なしの4打席目に待望のアーチを描いた大谷。2ストライクと追い込まれてからの3球目、左腕・スパイアーの95・1マイル(約153・0キロ)を捉えると、中堅左へ打球速度109・5マイル(約176・2キロ)、打球角度32度で運び、飛距離は412フィート(約126メートル)だった。この時点でシュワバーは本塁打を放っておらず、自己最多を更新する55号ソロで1本差に迫った。敵地ながらMVPコールも巻き起こった。

さらに残すは三塁打のみとなった。

 25日(同26日)には、敵地・ダイヤモンドバックス戦で8―0と快勝し、4年連続となる地区優勝を決めたドジャース。大谷は4点リードの4回に中堅右へ4試合ぶりの本塁打となる54号2ランを放って試合を決めた。ベッツ、フリーマンら一部の主力が欠場した前日26日(同27日)の敵地・マリナーズ戦もフル出場。本塁打は出なかったが、四球を選んで30試合連続出塁として、今季20個目の盗塁となる二盗も決めた。昨季に続く「50―20」(50本塁打&20盗塁)を達成。2度目の達成は史上初の快挙となった。前日27日(同28日)はポストシーズンも見据えて休養目的で欠場した。

 2日後の30日(同10月1日)からはワイルドカードシリーズが開幕し、ポストシーズンの戦いがスタートするが、本塁打王争いも目が離せない。レギュラーシーズン最終戦を前にしてシュワバーが56本、大谷が54本。今季は4度の1試合2発があるが、4打席目までアーチは出ずに2001~03年のアレックス・ロドリゲス(レンジャーズ)以来8人目の3年連続キングへは厳しい状況になっている。

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