◆第104回凱旋門賞・仏G1(10月5日、パリロンシャン競馬場・芝2400メートル)
凱旋門賞に田中博康調教師=美浦=はアロヒアリイを送り込む。新進気鋭のトレーナーが思いをつづる4回連載「輝く王へ」の3回目は、決戦の地の馬場について。
プランスドランジュ賞でクロワデュノールが勝った次の日、コースの試走のために、アロヒアリイをパリロンシャン競馬場に輸送しました。私もスタート地点から丸々、歩かせてもらったのですが、正直、馬場はかなり重たかったです。
前日の競馬のあとに雨が降って、朝も雨が残っていました。今年改修されたフォルスストレートの部分も、馬場は悪かったです。ぐちゃぐちゃでしたが、逆にそういう状況で試走できたのは良かったと思います。基本的には馬場悪化は十分にありえると思って馬をつくっていますし、そのために間隔を空けたローテーションで来ているわけですから。やれることをすべてして、凱旋門賞に臨みたいと思っています。
直線だけは、日本でもあるなという感じの重馬場でしたけど、これは簡単な戦いにはならないと感じました。もちろん、こなせると思って連れてきていますし、あとは運も必要なのかなと思います。
週末のパリは雨も降るようです。ギヨームドルナノ賞は重馬場で勝ちましたが、ドーヴィルとパリロンシャンでは、同じ重馬場でも全く違いますから、どこまで適応できるのか、そこが大きなポイントになってくるでしょう。
でも、心強いパートナー、ルメール騎手が騎乗します。