凱旋門賞・G1(10月5日、フランス・パリロンシャン競馬場・芝2400メートル)

 【シャンティイ(フランス)2日=山下 優】JRA海外馬券発売対象の第104回凱旋門賞・G1(5日、パリロンシャン競馬場)の出走馬18頭の馬番、ゲート番、騎手が確定した。内枠が有利と言われる一戦で、日本調教馬のクロワデュノールは17番、ビザンチンドリームは15番と外枠からのスタートになった。

対照的にアロヒアリイは内の4番ゲートとなった。

 日本馬3頭の明暗が分かれる抽選会になった。日本勢で最初の9番目に名前を呼ばれたのは日本ダービー馬のクロワデュノールで、馬番のボールから出た数字は17だった。12年のオルフェーヴルが18番枠から2着になったが、圧倒的に不利な外枠に入ってしまった。斉藤崇調教師は「内が良かったですけどね…。決まったものは仕方ないです。北村友騎手と考えたいです」と冷静に受け止めた。だが、考え方を変えれば包まれずスムーズに走れる外枠。1984年のサガス以来、勝ち馬が出ていない枠番だが、自らの力で勝利への道を切り開く。

 続いて10番目にビザンチンドリームの名が呼ばれ、こちらも15番と外めの枠になった。坂口調教師は「与えられたところでやるしかない。あとはマーフィー騎手と相談して考えたい。

状態はいいですし、落ち着きもあって雰囲気はいい。もう一段階、上げてレースに向かえます」と前を向いた。18年シーオブクラスが2着になった枠番から、世界の頂点を目指す。

 対照的に喜んだのは内めの4番枠が当たったアロヒアリイ陣営だ。14番目に馬名が呼ばれ、20年にソットサスが勝利した枠番に。田中博調教師は「いい枠なのではないでしょうか。最初出てから、直線が長いとはいえ、内に越したことはないですからね」と力を込めた。あまりスタートが速くないタイプだが、「以前とは馬も違いますし、ギヨームドルナノ賞からまた馬が良くなっているので、スタートも出てくれるのではと思います」と期待した。

 母の父は凱旋門賞で2年連続2着のオルフェーヴル。進化の著しい3歳馬が、祖父の力を受けて羽ばたくか。日本が誇る三本の矢で挑む凱旋門賞は、もうすぐだ。

 ◆抽選方法 馬名が書かれた紙が入った白いボールを引き、次にゲート番が入った紙が入った黒いボールを引いてゲート番を決める方式。

最初に馬名を呼ばれたのはホワイトバーチで9番ゲートになった。

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