巨人のファームを詳しく紹介する随時掲載の新企画「ファーム情報FROM G TOWN」。第3回は巨人加入2年目の石川達也投手(27)にスポットを当てる。

今季は2年連続の開幕1軍をつかんだものの、初登板となった3月29日の阪神戦(東京D)で1回4安打4失点。翌30日に登録抹消された。「自身を見つめ直す時間」と前向きに捉える左腕は、巻き返しを期して2軍で汗を流す。(取材・構成=加藤 翔平)

 石川は新たなスタイルで早期の1軍復帰を誓った。2軍合流後は約10日間の“ミニキャンプ”を実施。長めのランニングやチューブを使用した下半身トレーニングなど、ハードなメニューで体を追い込んだ。

 「めちゃくちゃきつかったですよ。久保さん(巡回投手コーチ)や山口さん(2軍投手チーフコーチ)から『並進運動でしっかり力が伝わっていない』という話をしてもらった。もう一回、体力面を見つめ直して取り組んでいます」

 投球フォームにも改良を加え、今までよりも足を高く上げる新フォームに挑戦。出力アップを図り、自身の感覚とすり合わせる作業を繰り返す。

 「自分の中で今までやめていた動きを、いい機会だからやってみようと。(捕手の)ミットに入る強さは全然違うなと感じるし、久しぶりに強いボールを投げられている感覚がある」

 直球を投げた瞬間からホームベースに到達するまで、自然に落下する距離よりもどれだけ落ちないかを示す「ホップ率」という数字がある。

一般的なプロの投手は45センチ前後とされているが、10日のブルペンでは平均60センチ、最高は驚異の67センチを計測。打者にとって「浮き上がる」と錯覚させる独特な直球に磨きをかける。

 「オープン戦でも変化球は通用しているなと。やっぱり真っすぐが基本になってきますし、そこをもう一度見つめ直していかないと。ホップ率は重要視しているし(1軍の時は)物足りないなと思っていたので、本当にいい方向に進んでいると思います」

 巨人加入1年目の昨季は先発、中継ぎにフル回転。キャリアハイの41試合に登板して5勝4敗、防御率2・14とブルペン陣を支えた。オープン戦では4試合に登板。全て回またぎで計8回無失点、12奪三振の快投と、順調に調整を進めた中での今季初登板だった。

 「昨年ある程度投げられて、OP戦も回またぎで三振も多く取れて、自分の中で『いける』と思っていたところで鼻をへし折られた。もう一回気を引き締めて、見つめ直す時が来たんだなと思います」

 2軍合流後初登板となった11日のファームリーグ・DeNA戦(平塚)ではピンチを招いたものの、1回無失点で2奪三振。直球は最速148キロを計測した。

 「まずはバッターにしっかり向かって勝負する。

開幕の時はストライクを取るのに精いっぱいで自分と戦っていた。1軍の左ピッチャーも状態が上がっているわけではないので、『いつ呼んでもいいな』と思われるピッチングをしたい」

 虎視眈々(たんたん)と巻き返しの機会をうかがう。

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