◇柔道 全日本女子選手権(19日・横浜武道館)

 体重無差別で行われ、78キロ超級で元世界選手権金メダルの朝比奈沙羅(FUKUDEN&GRIP)は、4回戦で古賀ひより(パーク24)に判定負け。3年ぶりの皇后杯で8強に進出し「今の自分の中で、できることはできたかなと思う」と、大粒の汗を拭った。

 予選を兼ねた3月の東京都選手権で3位となり、3年ぶりに全日本戦出場を決めた朝比奈。初戦(2回戦)は、辻ななる(関彰商事)に2―1で判定勝ち。続く3回戦では、西條里奈子(TAKAMI BRIDAL)に判定3―0で勝利し、8強進出を果たした。4回戦は、自身より75キロ軽い53キロの古賀ひより(パーク24)と一進一退の攻防を繰り広げたが、0―3の判定負け。「優勝したかったけど、それよりもまずは、大きなケガなく終われたのがホッとした」と振り返った。

 昨年の東京都選手権で、約1年半ぶりに戦線復帰。独協医大に在籍し、昨年白衣式を終えて4月から5年生となった。この日は、練習拠点でもある作新学院柔道部の部員らが会場に応援にかけつけ、四方から声が飛んだ。「私のためにと駆けつけてくれた方々が一杯いた。自分がどれだけ愛されている人間なのかを再確認できて、幸せな日でした」。21年世界選手権優勝を最後に世界の第一線からは離れているが、周囲には今でも柔道家の朝比奈を応援する人がいる。「単に自分が愛されて幸せ、ということではなく、今後も応援し続けてもらえるような人間でありたい」と誓う。

 一度は離れたが戻ってきた柔道。以前の「勝つことが全て」という考えから「柔道を楽しめている」と向き合い方も変わった。「闘う医学生」は「自分にとって全日本は特別な大会なので。朝比奈が出ているから見に行こうと思ってもらえるような選手になりたいし、私が頑張る事で自分もがんばろうと思ってもらえる人がいたらいいなと。そこを目指して、頑張りたい」と、力を込めた。

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