◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 「資格マニア」という言葉がある。「資格取得が手段ではなく目的化する」という、やや後ろ向きな意味が込められることが多いが、3月にインタビューした西村知美は違った。

1級小型船舶操縦免許や上級救命技能認定など、59種もの資格ホルダー。「一度の人生、いろんな経験をしたい」と挑み続けた努力の賜物(たまもの)だ。

 学ぶ基準は〈1〉好きなこと〈2〉苦手なこと〈3〉今必要なくてもいつか役立つこと―の3つだという。〈2〉には「初めて苦手なことに挑戦して人生が変わった」というフルマラソンも含まれる。

 西村が「代表作」と呼ぶTBS系「さんまのスーパーからくりTV」での珍回答は、アラフォーの私にとってなじみ深い。一方でアイドル時代を知らないだけに、デビュー40周年を記念した38年ぶりのソロ公演で歌う姿は新鮮だった。

 驚かされたのは、MCで15歳だったデビュー当時のエピソードをスラスラ語る記憶力だ。きっと勉強にも生かされているのだろう。ポリシーは「苦手でも絶対に手を抜かない。できる範囲の中で150%の力を出す」こと。「私、歌がちょっと(苦手)でしょ?」と、弱点も笑いに変えていた。

 80年代アイドルとしての活動を財産にして、学びながら人生を満喫する55歳。

「資格の勉強はゴールがはっきりしているし、試験に落ちたとしてもそれまでの勉強には無駄がない」。何度もスタートラインに立って“武器”を増やしていく西村には、現在の「タレント」という肩書がピッタリだ。(芸能担当・堀北 禎仁)

 ◆堀北 禎仁(ほりきた・よしきみ)2008年入社。最近取得したファイナンシャル・プランニング技能士資格が仕事でも役立っている。

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