北中米W杯準決勝・イングランド戦(16日・アトランタ競技場)で勝利後、1982年のフォークランド(アルゼンチン名・マルビナス)紛争に言及する横断幕を掲げて勝利を祝ったアルゼンチン代表の複数選手が、決勝に出場となる可能性が高いことが16日、スポーツ報知の取材で分かった。国際サッカー連盟(FIFA)はすでに調査を行い、罰金処分などの方向で調整中。

19日に行われるスペインとの決勝への出場停止処分、という裁定には至らない模様だ。

 イングランドに逆転勝利を飾った試合後、アルゼンチンのDFLi・マルティネスやMFロチェルソらは、スペイン語で「マルビナスはアルゼンチン領(Las Malvinas son Argentinas)」と書かれたバナーを笑顔で掲げ、スタンドのサポーターに向けてアピールした。政治的主張を禁じるFIFAの規約に抵触し、英政府閣僚がFIFAに本格調査を求めるなど波紋が広がっていた。

 フォークランド諸島(マルビナス諸島)の領有権を巡っては、44年前の1982年に英・アルゼンチン間で74日間に及ぶ軍事衝突が発生。アルゼンチン兵649人、イギリス兵255人など、双方で900人以上の犠牲者が出た歴史を持つ。英紙ガーディアンによると、イングランドのマンチェスターUでプレーするマルティネスは試合後、「紛争の退役軍人がこれを見たら涙を流すだろう。処分があるかは分からないが、私たちはあの島が自分たちのものだと主張した」と語り、パレデスも「我々の痛ましい歴史の一部であり、彼ら(退役軍人や犠牲者)のために戦うという思いもあった」と、特別な感情を抱いて試合に臨んでいたことを明かしていたという。

 FIFAのスタジアム行動規範では、政治的、侮辱的、または差別的なメッセージを含む旗やバナーの持ち込み・掲示を厳格に禁止している。海外メディアやSNSでは今大会でアルゼンチンに対する判定が優遇されているのではないかと物議を醸している。

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