◆第108回全国高校野球選手権大会第9日▽2回戦 健大高崎1―0東海大甲府(13日・甲子園

 健大高崎(群馬)は東海大甲府(山梨)を下し11年ぶりの3回戦進出を決めた。「4番・DH兼投手」の“大谷ルール”で先発した佐藤麻恩(まおん、3年)が投打で活躍。

また、3投手の継投での1―0完封リレーは、夏の選手権では初(センバツでは2度)となった。

 健大高崎の佐藤が投打で躍動し、チームを11年ぶりの3回戦に導いた。「4番・投手兼指名打者」で先発し、6回6安打無失点、打っては5回に両チーム唯一の得点となる適時打。背番号3の二刀流は「今日は自分が絶対に引っ張るという気持ちだった。それができたので、とてもうれしいです」と笑顔を見せた。

 今春センバツからDH制が導入。“野手背番号”の選手が大谷ルールのもと甲子園で投手を務めたのは初めてだった。5回まで毎回安打を浴びながら、要所を締めて失点は許さない。すると0―0の5回1死一、二塁。1回戦から6打数無安打だった4番の闘志に火がついた。「ここで打たなければ流れが来ない。強気にいこう」。

低めのカーブに食らいつき、右前へ先制適時打を放った。

 ドジャース・大谷と同じ右投左打で「大谷選手はピッチャーとしてもバッターとしてもチームを引っ張っている。目標にして頑張っています」。ただ、普段は「ピッチャーの練習はほとんどしない」という“天才肌”だ。最速は143キロでも「コントロールには自信があります」と言い切る。群馬大会、前橋育英との準決勝は「4番・投手」で先発。5回無失点と好投したが、一塁の守備に回った際に下半身がけいれんして交代。それを踏まえての大谷ルールでの出場だった。

 県大会では計7人の投手が登板するなど層は厚い。初戦は石垣聡志が1失点完投し、この日は佐藤から北田莉玖、石垣につないで東海大甲府を零封。夏の甲子園で、3投手が継投して1―0の勝利は初めてだ。「すごい投手はいないが、それぞれが自分の仕事を果たしてくれる」と青柳博文監督(54)。

ダブルエースで一昨年センバツVに導いた石垣元気(ロッテ)、佐藤龍月(オリックス)と同じ名字の2人を軸に、夏は初めての頂点を目指す。(浜木 俊介)

 ◆佐藤 麻恩(さとう・まおん)2008年4月3日、群馬・富岡市生まれ。18歳。小学1年から野球を始め、富岡中では群馬西毛ボーイズで三塁手、投手。健大高崎では2年春のセンバツに背番号17で出場。夏はけがでメンバー外。秋から背番号7。今大会で背番号3になる。最速143キロ。高校通算31本塁打。173センチ、81キロ。右投左打。

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