◆愛知・名古屋アジア大会 第11日 サーフィン(29日、愛知・田原市赤羽根町大石海岸)

男子決勝が行われ、2021年東京五輪銀メダルのエース・五十嵐カノアが優勝し、28年ロサンゼルス五輪の出場資格を条件付きで獲得した。今大会からアジア大会の種目入りしたサーフィンの決勝で、アリヤナ・イマデパジャール(インドネシア)を破り、初代王者に輝いた。

ロス五輪に向けて、日本勢では、団体競技で8月に新体操女子、9月にバレーボール男子、個人競技では今大会にトライアスロンが出場枠を獲得している。条件付きながら個人での出場資格獲得は、日本勢“第1号”となった。

 この日は、台風が近づいている影響で、朝から大雨が降り続き、風もある条件下で、波は高くなった。五十嵐は午前7時56分に行われた準々決勝でインドネシア選手を下し、準決勝ではフィリピン選手を相手にテンポイントライド(10点満点)で沸かせ、順当に決勝進出。決勝へ「このままいいリズムで最後の1%まで、クリーンにいいパフォーマンスを出すことに集中。最後まで楽しみたい」と意気込んでいた。優勝が決まると「五十嵐カノアはロサンゼルス五輪内定第一号になりました!」とアナウンスが流れ、雨の中、傘をさしながら応援していた約500人の観客から歓声が挙がった。海から上がると、ファンとグータッチで喜びを分かち合い、日の丸をまとった。「カノアおめでと~」と声をかけられると、「雨の中ありがとうございます」と応援に感謝した。競技を終えると「言葉にならない。夢の夢です。雨の中、応援してくれるファンのためにいいパフォーマンスをすることを考えていた。

金メダル、オリンピックはボーナスです」と、さわやかな笑顔で喜びに浸った。

 サーフィンのロス五輪出場枠は国・地域で男女各原則2枠。下記の〈1〉~〈3〉の優先順位で出場権が付与される。

〈1〉27年8月15日~28年6月15日のチャンピオンシップツアー(CT)のCTランキング

〈2〉28年ワールドゲームズ(WSG)

〈3〉大陸別出場枠(アジア競技大会など)

上記の条件により、アジア大会の優先順位は3番目。そのため、今後、優先順位の高い条件を満たす選手が出てこなかった場合、五十嵐が、実施競技入りした東京五輪から3大会連続の代表に正式決定する。

 ◆五十嵐カノア(いがらし・かのあ)1997年10月1日、米カリフォルニア州生まれ。28歳。3歳からサーフィンを始め、ハンティントンビーチで腕を磨く。2009年に米アマチュア連盟の大会で史上最多の年間30勝を挙げ、10年に全米アマ王者に。CTは16年から参戦。21年東京五輪銀メダル。24年パリ五輪9位。

カノアはハワイ語で「自由」の意味。180センチ。家族は両親と弟。

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