サッカー日本代表は4日、キリン杯決勝のニュージーランド戦(5日)に向けて試合会場となるMUFG国立で前日練習を行った。冒頭15分のみ、報道陣に公開された。

来年1、2月のアジア杯(サウジアラビア)までの任期となる森保一監督(58)にとって、日本国内での最終戦となる可能性もある一戦で、森保ジャパンの基本布陣・3バックではなく、4バックをテストする可能性が浮上した。スタートからの採用は、24年3月21日のアジア2次予選・北朝鮮戦以来。ラストミッションのアジア杯制覇へ、バージョンアップを狙う。

 キリン杯のタイトルがかかったニュージーランド戦。北中米W杯出場を果たした相手に対し、前日会見に臨んだ森保監督は「我々がチャレンジすべき部分においては、貪欲にトライしたい。相手がどこであれ、主体的に攻撃も守備も仕掛けていく」と意気込みを語った。

 森保ジャパンは北中米W杯を見据えて、主に3バックを基本布陣に熟成を図ってきた。その原因となったのが、8強で敗退した24年アジア杯準々決勝のイラン戦だ。4バックで臨み、高さのある相手にロングボールで起点をつくられ、2センターバック(CB)だけでは防ぎきれなかった。その教訓を踏まえ、CBを3枚並べる3バックを定着させてきた経緯がある。

 ただ、戦況に応じてボランチが最終ラインに落ち、3→4バックへの可変にもトライしてきた。スタートからテストする上で障害は少ない。

堂安が「サイドバックとウィングで局面を打開できれば、クロスに対しての(ゴール前に飛び込む人数が増えて)対応力が上がる」と語るように、攻撃の厚みに期待できる。森保監督も「展開や状況に応じて両方を使い分けたい」と、実戦でのテストに意欲を見せる。

 ニュージーランドは、191センチの大型FWクリス・ウッドを擁し、高さを前面に押し出した攻撃が最大の武器。かつて後手に回った「高さへの対応」を先発4バックで対応できれば、先発の選択肢を広げるとともに、森保監督が2019年(準優勝)、2024年(8強)と2度挑んで届かなかったアジア杯のタイトル獲得に近づくはずだ。

 北中米W杯では、ベスト8以上のチームは、すべて4バックを採用した。日本が世界トップレベルを目指す上では、避けられない道とも言える。また、来年3月から日本代表を率いる現U―21代表の大岩剛監督(54)は4バックを採用しており、スムーズに移行できる利点もある。結果とともに戦術の引き出しを増やせるか。4連戦のラストゲームは、森保ジャパンの対応力と進化の現在地を測る一戦となる。(金川 誉)

 ◆森保ジャパンと4バック 18年の発足以降、基本布陣として採用。19年アジア杯では4―2―3―1、22年カタールW杯最終予選では4―3―3を主に導入した。カタールW杯では第1戦ドイツ戦(2〇1)で後半から急造3バックにトライし、これが逆転勝利につながったことから、第3戦スペイン戦、決勝トーナメント1回戦クロアチア戦では3バック採用となった。

第2次体制では再び基本布陣となるも、24年1月のアジア杯での8強敗退を契機に同年6月の活動から3バックへ。その後は試合中の布陣変更による導入に限られていた。

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