◆米大リーグ ナ・リーグ優勝決定シリーズ第4戦 ドジャース4―6ブルワーズ(15日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ブルワーズが15日(日本時間16日)、ドジャースに逆転勝ちで4連勝とし、スイープで44年ぶり2度目のワールドシリーズ進出を決めた。ポストシーズンで前年敗れた相手に“スイープ返し”を成し遂げたのは史上初の快挙。

23日開幕(同24日)のワールドシリーズではレイズ―ガーディアンズの勝者と戦い、球団史上初の世界一を目指す。

 ア・リーグ所属時の1982年以来2度目のワールドシリーズ進出。98年のナショナル・リーグ移籍以降としては球団史上初になる。MVPにはシリーズ通算2割8分6厘、1本塁打、6打点をマークしたJ・バウアーズ内野手が選出された。

 走者を三塁に2度進められながらラスト3イニングを無失点に抑えてセーブを挙げた左腕アシュビーは「とにかく落ち着こうとしていた」。スイープ返しを達成し「去年は何が起きるか分からず最悪な結果になった。そして今年戻ってきた。みんな全力を尽くしてプレーした。このチームは最高だ」と笑顔を見せた。

 また主将の日系3世のイエリチは「今日も序盤に先行されたが、ここから逆転して勝ったら最高のストーリーになるぞ、と話していた。まとまって、少しずつ点を返していこうとした。そして選手たちはまさにそれをやり遂げたんだ」とチーム一丸の勝利を強調した。

 大谷のポストシーズン1号となる3ランなどで4点を先行された。グラスノーに3回まで無安打に抑えられていたが、1死二、三塁でバウアーズが右翼線へエンタイトル2点二塁打。5回は1死から四球で出たフリリックが盗塁を決め、ハミルトンの適時打で生還。2死からハミルトンも盗塁を決め、チュラング敬遠で2死一、二塁とすると、コントレラスも四球で満塁となり、バウアーズも四球を選んで押し出しで同点。6回にはミッチェルが2試合連続勝ち越しソロを放って逆転に成功した。9回にはハミルトンが右越えにポストシーズン1号を放って2点差に突き放した。

 「USA TODAY」によるリーグ優勝決定シリーズ進出4球団のペイロール(総年俸)で、ブルワーズは全体19位の1億4350万ドル(約227億円)。ドジャースは3億3800万ドル(約534億円)の全体2位。300億円の年俸差をグラウンド上で覆した。

 試合後の会見でマーフィー監督は「彼らの成し遂げたことを見てほしい。全ての前評判を覆し、この場所で、素晴らしいチームを相手に戦い抜いた。山本、スクバル、スネル、グラスノー、そして強力なリリーフ陣。

そんな相手に4点ビハインドから逆転した。今年の我々は違うことをドジャースも分かったと思う」と胸を張った。「この状況下で、デーブ・ロバーツ監督ほど困難な仕事をしている人はいない。全てを勝ち取るか、失敗かという状況なのだから。野球は、相手より良いスイングを持っているからといって、必ず出塁できるとは限らない。だからこそ選手たちを心から誇りに思うし、ファンや街、州の人々のためにも本当に嬉しく思う。私自身、その一部になれたことを非常に幸運だと感じている」と続けた。

 最大の壁を乗り越えた。ドジャースとのリーグ優勝決定シリーズでの対決は2018年、25年に続き2年連続3度目。18年の初顔合わせでは2勝1敗から連敗し王手をかけられ、第6戦を勝って逆王手をかけたが7戦目に敗れた。昨年は3連敗で迎えた第4戦で先発・大谷翔平に3本塁打、10奪三振と二刀流で大活躍されスイープされた。全4試合で計4得点と打線が封じられた。

 だが今シリーズでは第1シードらしい勝負強い戦いで王手をかけていた。第1戦はエースのミジオロウスキーを球数がかさんだため5回途中で下げざるをえなかったが、ブルペン陣が好継投で1点差を守り切った。第2戦は山本由伸を3回途中3失点でKOし、コントレラスの本塁打などで逆転勝ち。敵地に乗り込んでの第3戦は1―2の7回にバウアーズの逆転2ラン、ミッチェルの2者連続弾、ホールの好救援もあった。

 大谷にはこの日、3ランを打たれたものの、3戦目まではほとんど仕事をさせなかった。「大谷は間違いなく世界最高の選手であり、それを我々にも証明してきた。昨年の我々との試合では、私が見た中で個人の選手として最高のプレーを見せつけられた。(ブルワーズがスイープする)オッズがどうだったかは知らないが、みんなそれを学んだはずだ。我々がここに乗り込んでドジャースをスイープするなんて、誰も予想していなかっただろう」とマーフィー監督。「ワールドシリーズ初戦のミルウォーキーでお会いしましょう」と会見の最後に声をかけられた同監督は「楽しみにしている。開幕はいつだっけ?」と問い返していた。

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