〈26年の期末在庫率は固く見ると下がる予想、6.5~8%レンジで推移し下振れ可能性も〉
米農務省が3月31日に示した26年の農家の作付意向面積は、事前予測からは微減となったが、25年比350万A増の8,470万Aと示された。過去最高となった25年度の単収53.0bus/A(1bus=約27.2kg)を単純に当てはめると、26年度の生産量は1億8,550万bus増加する計算になる。一方、26年度の搾油需要は1億bus程度増える見通しで、差し引くと増加分は8,550万busになるが、輸出需要も増加が見込まれており、例年通り天候相場での単収見通しが期末在庫を左右するであろう。
兼松の食品素材部食品大豆課長代理の藤井賢二氏(写真)は、「過去最高の単収をキープしても搾油需要が強く、それほど在庫率が増える材料はない。逆に天候要因で単収が下がると生産量が大きく減るので、固く見ると在庫率は下がる予想だ。25年産の期末在庫率予測8.22%に対し、26年産は6.5~8%のレンジで推移し、より下振れする可能性もある」と解説する(取材日は4月8日)。
米国の農家は作物選択の際、大豆とトウモロコシのうち、より儲かる方を選択する。26年は肥料や農薬価格の高騰がトウモロコシにとってのコストアップにつながったことや、輪作の関係で昨年は減った大豆に今年は戻ったことも影響したもようだ。
藤井課長代理は、「最終的な集計漏れなどを考慮すると、実際の作付段階では上方修正される可能性は残されている。具体的には50万A程度増加し、8,520万Aまで拡大する余地はある」と説明する。
3月末発表の作付面積8,470万A(収穫面積8,390万A)に、前年同様の単収(53.0bus/A)を当てはめると、26年度の生産量は44億4,670万busとなる。前年から作付面積350万Aの増加により、生産量は約1億8,550万bus増加する計算となる。
ただ、「需要の伸びがこの供給増を上回る可能性もあり」と予想する。特に旺盛なのが、バイオディーゼル向けを中心とした搾油需要だ。
輸出については不透明だというが、「25年産は15億7,500万bus(4月9日発表=15億4,000万bus)で、ここ数年ではかなり少ない数字だ。米中問題もあり、かなり中国向けが減っている。南米産の豊作、米中の政治的な修復があるか、価格や関税など複数の要因はあるが、普通に考えると5,000万~1億bus増えるだろう」と予測する。これらの需要増を考慮すると、26年産の1億8,550万busの供給増分は、「イーブンか少しマイナスになり、作付面積は増えるが搾油需要は旺盛で、輸出が多少リカバリーすると在庫率はほぼ横ばい、単収が昨年以下となれば在庫率は減少」と見通す。
天候リスクも変動要因となる。現状の3カ月予報では天候に問題はないとされるが、24年の単収は50.7bus/A、23年が50.6bus/Aだったことを考慮すると、25年の53.0bus/A水準を達成できるかは不透明だという。仮に1bus低下するだけで生産量は約8,500万bus強の減少となる。そうなると、26年産の増加分1億8,550万busは1億busしか増えないことになる。2bus減の51.0bus/Aまで下がるとほぼイーブンとなり、在庫率は厳しい方向になる可能性があると指摘する。「25年産の期末在庫3億5,000万bus、在庫率8.22%に対して、26年産は6.0~8.5%のレンジで推移する可能性がある」と説明する。
〈輸出の未成約分は中国の動向次第、5月の米中首脳会議が状況打破の可能性〉
「25年産の輸出目標15億7,500万busのうち、13億8,000万busは成約済みと言われている。未成約分の1億9,500万busを米国はどこかに売らないと達成できない」(藤井課長代理)。
世界最大の輸入国である中国の動向次第となるが、新穀が収穫されたタイミングのブラジル産が安価に出回る時期であり、価格競争力で劣る米国産が販売を伸ばすのは容易ではないという。また、ブラジル産に対する関税が3%であるのに対し、米国産は13%と高く、単純な価格比較ではブラジル産が有利になり、「米国が中国に売るのは難易度が高い」と話す。
この状況を打開する可能性があるのが、5月14~15日に予定される米中首脳会談だという。「ここで何らかの政治的ディールが成立すれば、米国産の買い付けが進む可能性もある」と、会談の行方は業界でも注目を集める。
一方で搾油需要は25億7,500万bus(4月9日発表=26億1,000万bus)と置かれているが、26年度は1億busほど増える可能性はある。「25年度の輸出が目標未達に終われば期末在庫が増加し、26年産の期初在庫(キャリーオーバー)として需給を緩和させる。一方、搾油需要のペースが速いため、輸出の不振をある程度吸収する可能性もある。25年産の期末在庫は現行の3億5,000万busの予測から、最終的には3億2,500万~3億7,500万busの間で変動する可能性がある」と予測する。
シカゴ大豆相場は$11台で推移を続けるが、「在庫率と相場は基本的には連動するので、中東情勢が落ち着き、天候不安無く在庫率に市場の注目が戻れば期先(26年産見合い)は$10台に戻る可能性はあるものの、$9台突入には輸出需要低迷、昨年以上の単収確定と不確実性の高い材料が多く現時点では可能性は極めて低い。逆に天候懸念があり単収が落ちる場合、$13超えになる可能性は十分にある」と見通す。
なお、米国とイランの戦争のコンテナ物流への影響については、「今のところ大きく遅れは出ていないが、既に船足の長期化など遅れの兆しは出ており、コンテナは世界を循環しているので、1カ所で滞留すると今後は遅れてくると思われる。リードタイムをどう読むかは難しいが、早めに船積み予約を確保して持ってきた方がいい。原油が上がっているため、フレートは当然上がっている。4月からは緊急燃料サーチャージも導入されており、フレートコストは上がっている」と説明する。
〈大豆油糧日報2026年4月16日付〉









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