UCCジャパンは7月1日、兵庫県神戸市の「UCCコーヒー博物館」をリニューアルオープンする。神戸で35年以上にわたりコーヒー文化を伝えてきた施設が、科学やサステナビリティ、体験の要素を強め、幅広い層にコーヒーの魅力を伝える場へ進化する。
UCCコーヒー博物館は、日本唯一のコーヒー専門博物館(UCC調べ、2026年5月時点)。1987年10月1日の「コーヒーの日」に、UCCグループ創業の地である神戸に開館した。35年以上にわたり、国内外から延べ150万人超が来館し、コーヒーの起源、栽培、鑑定、焙煎、抽出、文化までを体系的に紹介してきた。2020年3月に新型コロナウイルス感染拡大を受けて休館し、2021年3月以降はセミナーなどに限定して完全予約制で受け入れていた。
今回のリニューアルでは、「コーヒーに関する知の継承・進化・創造」を目的に、躯体、内装、外構の工事・改修を実施した。新設する「コーヒーの科学と未来がわかる体験ラボ」では、UCCイノベーションセンターの研究開発の知見を活かし、コーヒーのサイエンスやサステナビリティを体験型展示で紹介する。
同エリアでは、地球温暖化などにより、現在世界のコーヒー生産量の約6割を占めるアラビカ種の栽培適地が2050年までに半減するとの予測にも触れる。ハンズオン展示を多く取り入れ、子どもでも楽しみながら学べる内容にした。来館者が自分の好みを知る「コーヒータイプ診断コーナー」も設ける。
体験コンテンツも広げる。
UCCジャパンは5月12日、オンライン説明会を開き、リニューアルの狙いや主な見どころを説明した。UCCコーヒー博物館の栄秀文館長は、大きく変わった点として、コーヒーの未来やサステナビリティを伝える1階の「未来コーナー」の新設を挙げた。従来の歴史展示を活かしつつ、喫茶室があった場所にラウンジを設けたことに加え、初心者から子どもまで楽しめるプログラムを拡充したという。
従来は歴史的な要素が強く、高校生以上からシニア層までの来館が多かった。リニューアル後は、コーヒータイプ診断や3Dラテアートなどを通じて、就学前の子どもを含む幅広い層の来館を見込む。栄館長は「学びだけではなく、体験・体感を通じて、もっとコーヒーが身近になるのではないか」と話す。
完全予約制とするのは、来館体験の質を高める狙いもある。休館前は土日祝日と平日で来館者数の差が大きく、日曜日には1日1000人が訪れ、喫茶室の待ち時間が2時間に及ぶこともあったという。予約制により、来館者が有意義に時間を使いながらコーヒーに触れられる環境を整える。
UCCグループは、創業の地・神戸にUCCコーヒー博物館、UCCイノベーションセンター、UCCコーヒーアカデミー、UCC神戸本社を集積する「UCC神戸コーヒービレッジ」を構える。今回のリニューアルを機に、研究開発や人材育成、文化発信の機能を連携させ、コーヒーの魅力を国内外に伝えていく。
7月分の予約受付は5月15日正午から開始する。入館料はおとな(高校生以上)880円、こども(小学生・中学生)440円。ラウンジの体験プログラムは「イントロダクションコース」が税込2200円、「ディスカバリーコース」が税込3300円。3Dラテアートなどの体験プログラムも用意する。









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