毎週日曜、夜9時からお送りしている
【ラジオシアター~文学の扉】
アンデルセンの『コウノトリ』をお届けしました。
コウノトリの父鳥を演じた塙さん、
前回とは全く違う個性的なキャラクターを生み出してくださいました。
ご本人いわく、「流れるような棒読み」なのだとか...!
じわじわとツボに入るようなシュールで絶妙な棒読み感、
塙さんの台詞のたびに思わず笑いが込み上げてしまいます。
トークでも仰っていましたが、役作りをする際は実際に周りにいる人物を当てはめて
具体的にイメージするのだとか。
的確に人の特徴の掴み、それを淡々と再現なさるので本当に面白い!
原作でも、ちょこっと抜けているようなところが愛らしく描かれている父鳥は、
チャーミング且つ飄々としている塙さんにぴったりです。
朋子さんは前作に引き続き、今回もブース内で笑いを堪えつつ
終始とても楽しそうなご様子!
石を投げてくる人間の子どもに「仕返しをしたい」と言うヒナに対し、
「ほっておきなさい。それよりも私の言うことをよく聞きなさい。
その方がよっぽど大切なんだから」と
親鳥が言い聞かせる描写が原作にも何度か出てきます。
"周りの目を気にするより、自分のやるべきことに一生懸命取り組むこと"の
大切さを教えてくれる作品。
ラストはブラックユーモアを交えつつ、
"いい子のところには幸せが訪れる"ということも伝えてくれます。

前回の『王様の新しい洋服』(皇帝の新しい着物)と、今回の『コウノトリ』、
どちらもほんの数ページしかない読みやすい短編です。
by 永瀬千裕
◆11月18日放送分より 番組名:「ラジオシアター~文学の扉」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20181118210000