毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で8時20分頃から放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。
今回のテーマは、「ラッパー・ダースレイダーさんプロデュースの眼帯ブランド」です。
脳梗塞の後遺症で左眼を失明ラッパー、ヒップホップミュージシャンとして活動するダースレイダーさん。
今から9年前、33歳の時、あるクラブイベントの出番直前に脳梗塞を発症して倒れてしまい、合併症のため左眼の視力を失ってしまいます。
片目を開けていると視界全体がぼやけ、バランス感覚も取れないということで、日常的に眼帯を付けるようになりました。
▼ラッパーのダースレイダーさん
「ないのならば作ってしまえ」とオリジナル眼帯ブランドを立ち上げました。
業界内で以前から「ダースのオジキ」と呼ばれていたことと、「オリジナル眼帯キング(Original Guntie King)」の頭文字を取って、「OGK」というブランド名にしました。
現在では、仕事の時だけでなく、日常的に眼帯を付けて生活しているため、眼帯がトレードマークとなっています。
現在、水玉、星柄、ライオン柄、パンダ柄、サクランボ柄、野球、ブラウンの7種類のデザインがあります。
それぞれに、カジュアル、シック、キュート、カオスといったコンセプトがあり、どれも、カラフルで、個性的で、一般的な眼帯のイメージとは違います。
眼鏡も今や矯正器具の枠を超えて、ファッションの一部となっています。
当事者にとって毎日身に着けるものであるならば、眼帯だって種類もたくさんあった方がいいということで、複数のデザインを考案したそうです。
▼眼帯ブランド「OGK」のラインナップ

自ら眼帯を付け、敢えて病気や障害を隠さないダースレイダーさんですが、ある時、同じように目の不自由な方から、こんなことを言われたことがあったそうです。
「こんな眼帯作っているんだよ」という僕に対して、同じように目が不自由な方から、「普通にみんなと一緒に生活できているから、わざわざ障害やマイナスポイントをアピールする必要はないんじゃないか」と指摘をされたことがあったんです。でも、僕はヒップホップアーティストでもあって、ヒップホップのそもそもの成り立ちっていうのは、マイノリティーの文化。社会から外れたような人たちが、遊び方を自分たちで開発して、「こうやったら楽しんじゃないか」というのをスタート地点にしている文化なので。僕はヒップホップ的なやり方として、マイナスを絶対値的に転換したらプラスになるっていうことを色んな場面で試みるっていうのが大事だなと。

勝手に暗いフォルダに入れるなっていう固定観念に対するカウンター。
◆5月11日放送分より 番組名:「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内「人権TODAY」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20190511082000