TBSラジオ「ACTION」月~金曜日の15時30分から生放送。火曜パーソナリティはクリープハイプの尾崎世界観さん。
12月17日(火)のゲストは芸人、ミュージシャン、俳優、文筆家と様々な顔を持つマキタスポーツさん。今日は尾崎世界観さんと「再評価されるべき歌謡曲」と題して、たくさんの昭和歌謡~J-POPをかけながら、マニアックな音楽トークに花を咲かせました。
2曲目に紹介したのは…大橋純子「たそがれマイ・ラブ」
尾崎:どの辺りがオススメポイントでしょうか?
マキタ:この曲は作詞:阿久悠、作曲:筒美京平というすごいタッグが作っていますが、とにかくメロディが素晴らしい。サビメロのとき、映像が浮かんでくるんです。で、サッドソングですね。女性の悲恋を歌った曲ですが、そんな曲はいっぱいあるじゃないですか。この「しびれた指からコーヒーカップがこぼれ落ちていく」というのがストップモーションで見えるような。これ、映像化したらダサいんですよ。
尾崎:カラオケのビデオみたいになりますよね。
マキタ:最悪じゃないですか!だから可視化しないほうがいいですね。で、皆さんのなんとなく聴いてるなかで映像がふわっと頭の中に浮かび上がる仕組みがすごいなって。田舎のおっちゃんやおばちゃんでも、都市部の人でも、そういうことをふわっと頭の中に浮かべられるというのは大衆性だなと思うんですね。
尾崎:映像化したらダサいというのは、頭の中でしか完結できないということですね。自分のものになりますよね。
マキタ:それは音楽の力ですよね。
尾崎:メロディの力は大きいですよね。
マキタ:さらに言うと、音の跳躍もあって。サビが「ドシラミファド」という音階で、ファとドで5度飛んでるんです。で、「すべり落ちた」は「シドシソミシ」も5度飛んでいる。で、「コーヒーカップ」は5度下がるんです。これは抑揚、メロディの起伏が女性の気持ちのアップダウンを表しているなと思いますね。
尾崎:なるほど!確かに聴いてて気持ちいいところに行くかと思いきや、裏切られる感じもあって、それが心地良いですよね。
マキタ:これ、尾崎くんに歌ってもらいたい。
尾崎:あ~!こんな難しい曲歌えるかな…。
マキタ:作ってよ!
尾崎:そうですね(笑)Aメロで淡々として、Bメロで熱入ってきて、サビで開けるのは気持ちいいですよね。

マキタ:公式っぽいかもしれないけど、みんながこのパターン大好きなんだよね。
こんな感じで、曲をいっぱい紹介しました!