TBSラジオ「山形純菜 プレシャスサンデー」(日曜日・午前6時~生放送)
「日曜日の朝を楽しくする」ワイド番組。
朝8時頃からの「プレシャスカルチャー」は、休日と暮らしを楽しくする知識や情報をその道のスペシャリストに伺います。

▲撮影:田里弐裸衣
鈴木沓子さんは、2002年、ロンドンでバンクシーに直接インタビュー。
以来、2020年6月パルコ出版から発売の「バンクシー 壁に隠れた男の正体」「バンクシー・イン・ニューヨーク」などを共訳。
バンクシー作品の解説や論考など、様々な記事を執筆しています。
バンクシーは、世界中のストリートに作品を発表する神出鬼没の匿名アーティスト。
東京でも、バンクシーの作品と思われるネズミの絵が見つかり、話題になりました。
バンクシーの活動や代表作、現代のアートシーンを教えて頂きました。
(鈴木さん)
バンクシーの印象を一言で言えば「怒れる人」。
社会のあり方に対してやり場のない怒りを凄く持っているという印象でした。
彼の作品は金融資本主義や消費社会を揶揄したり、ストレートに平和を訴えるもので、当時バブルだったイギリスと逆の方向に向いていました。
その怒りはいつまでもたっても貧困や戦争がなくならない社会や欺瞞的な政治に向かっていたんですが、同時にその社会を変えることが出来ない無力な自分自身にも向けられていたということにある種のひたむきさを感じました。
(鈴木さん)
おそらく通常のアーティストは自分の作品を後世に渡って残ることを願って作ることが多い。
でもバンクシーは、この社会が少しでも変わるために、作品を作っていると思います。
彼が世界的に有名になったきっかけとして、パレスチナとイスラエルを隔てる紛争地帯の分離壁に作品を描いた、というアクションがあります。
彼はパレスチナ市民を苦しめている分離壁が自分が作品を描くことで無くなることを目指しました。
最終的に自分の作品が消滅しても、社会や暮らしが良くなれば、自分の作品にも意味がある…
そう考えている所ではないでしょうか。
鈴木さん曰くバンクシーの作品は「バンクシーの公式HPやインスタグラム」で本物を見ることが出来るそうです。
その他、バンクシー作品の特徴や代表作などについて、詳しくお伺いしました!
◆8月16日放送分より 番組名:「山形純菜 プレシャスサンデー」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20200816060000