TBSラジオ『こねくと』毎週 月曜日~木曜日 午後2時から放送中!
TBSラジオは、10月9日~15日まで、フェムテック/フェムケアWEEKを開催中。生理やPMS、不妊治療、妊娠・出産、婦人科系疾患、更年期症状に関することなど、女性が抱える健康上の不安と向き合う1週間です。
10月12日木曜日は、パーソナリティー・石山蓮華さんと産婦人科医・宋美玄(ソンミヒョン)さんの対談をお送りしています。
こねくと木曜日のパートナーは、土屋礼央さん。今日の対談は、「健診の大切さ」についてのお話しでしたが、対談素材を聞く前から礼央さんは「本当に知らないことばかりというか、(学校で)教わって来なかったので、こういう時に聞けるのは非常にありがたい」とのこと。生理の話題など女性の体の話は女子だけが教室に集められて指導されていて、大人になるまで教育を受ける機会になかなか恵まれていなかったというのが現実です。今回の企画で、少しでも「知る」きっかけになれば良いですね。
何もなくても婦人科は行っていいんです!
石山:私自身、先月「卵巣嚢腫(※卵巣が腫瘍化したもの)」の手術を受けまして、婦人科に行くのは本当に大切だなと思うんですが、忙しかったり予約が取りにくかったり、そもそもどういうきっかけで行ったらいいか分からないとか、婦人科を受診するためのハードルを持ってる人って結構たくさんいるのかなと思います。
宋:そうなんですよ…。私のように産婦人科の中の人から見ると、本当に気軽に受診していただいていいのにって思うんですけれども、やはり受診する側からみると、「行って何をされるのか」とか、それこそ「行ったら妊娠してると思われるんじゃないか」と言って、10代の方とか「受診しづらい」っていうお声も聞いたりするので、何とかね、気軽に産婦人科に来ていただけるといいなといつも思ってるんですけどね、はい。
石山:「気軽な気持ちで受診」とおっしゃいましたけど、「気軽な受診」ってどんな感じで行くものなんですか?
宋:例えば本当に無症状だったら「婦人科のチェックを受けたことがないので来ました」って言ってもらったら全然そんな方もたくさん来られますし。それこそ「何か痒い」「おりものの様子が変」とか、「性感染症が心配」というような方もいらっしゃいます。「生理の時にちょっと痛い症状があります」っていうのでも、立派な受診の理由になります。例えば将来的に妊活を考えていて、「妊娠するのに支障がないでしょうか」とかそういうようなご相談でもいいですし。昨日までお話したPMSのことで、「生理前に不調を感じることがあって、生活に支障があるんです」みたいなものでもいい。
生理不順も「楽だから」と放置しないで!
石山:私自身も、20代の頃からけっこう生理が不順だったので、生理不順でも特に問題ないかなとは思ってたんですが、だんだんその生理前の落ち込みとか腹痛・頭痛とかいろいろな症状が出るっていうことが分かって、(婦人科に)かかり始めました。
宋:そうだったんですね。生理不順も特に頻繁に来る人は不便だからいらっしゃるんですけど、たまにしか来ない人は「ま、楽だし、いっか」みたいな感じで受診しない。
石山:そうなんです、そう思ってたんです、私も。
宋:正常な生理周期って24日から38日ぐらいって言われてるんですけど、それをいつも超えてくるとか、たまに超えるぐらいだったらいいんですけど、本当に2ヶ月3ヶ月と来ないっていうような方も結構いらっしゃって。特にダイエットとかされてて、ほっそりされた方だと排卵がうまくいかなくなって、生理が飛んだり結構するんですね。なので、生理不順も、放っておくとそれこそ早めに閉経しちゃったりするような人もいるし。自然に妊娠しづらかったりとか、そもそも女性ホルモンが足りなくて骨が弱くなったりとかあるので、ぜひ「楽だから」と放っておかずに相談していただきたいですね。
若い10代20代の方って、生理痛とか多少あっても、なんか「健康はタダや」と思ってる人が多くて、10代20代の人に「産婦人科行きましょうね」って言っても、「いや、別に困ってへんし…」みたいな。
石山:そうそう、「困ってない時、病院行かなくてもいいよな」と思っちゃうんですけど…
宋:…ってなっちゃうんですけど、それが30代40代になって子宮内膜症とか、そういうので思うように妊娠できなかったりとか、あとは本当に腫瘍ができてたりとか。「もっと早くからかかりつけておけば良かった!」とか「こんな治療法があるんだったら、10代20代の時に(病院に行っておけば良かった)、生活に支障があっていろんなことを諦めたのに!」っていうような方もたくさんいらっしゃるので…。
石山:そうですね。長い目で見れば、早めにかかっておいた方が、もしかしたら小さい経済的な負担で済むっていう可能性もありますよね。
宋:婦人科にかかることって、その場の疾患・病気を治すっていうだけじゃなくて、「予防医学」の側面も大きいので。ぜひ若いうちから特に子宮頸がんワクチンとかもね、ありますので、それをきっかけでもいいですし、かかっていただけたらと思います!
4日間の対談を受けて石山蓮華さんは、「私も『健康はタダだ』と思っていたんですが、実際に自分が自覚症状がないまま病気になっていることがあったので、婦人科検診、予防医学、大事にして下さいっていうのは、私自身の思いとしても、本当に伝えたいですね」と、実感を込めて強く語っていました。

さらに、土屋礼央さんは、土屋家の教育方針を披露。ママが生理中であることを隠さず、「ママ生理だから今日一緒にお風呂入れないよ」などと、幼い頃から息子さんにもオープンにしていたそうです。男性の話・女性の話だからと話題を避けることなく話せる環境は、「知る」機会に繋がりますね。