毎週月曜夜21時より、TBSラジオからお送りしている「やる気スイッチラジオ アストルム」。個性豊かな様々なゲストをお迎えして、幼少期のターニングポイントや、やる気スイッチの入った瞬間を深掘りしていきます。



メインパーソナリティの佐藤隆太さんと佐々木舞音アナウンサーの2人でお送りします。

第6回目となった6日(月)の放送は、先週に引き続き元バドミントン選手の陣内貴美子さんが登場!

「まずは、良いところを見つける」 元オリンピアンが教える、子...の画像はこちら >>

佐藤:よろしくお願い致します!今回も色々とお話を伺いたいと思います!

陣内:先週はちょっと喋り過ぎましたね…。

佐藤:いやいや、先週はほんとに楽しかったですよ!今回もぜひよろしくお願いします!(笑)

佐々木:今週は、先週伺えなかったオリンピックの話ですとか、スポーツの普及もされているということなので、そういったお話を伺えたらと思います!

バルセロナ五輪で学んだ「結果主義」とは打って変わり、現在は「過程が大事、皆の力があってのメダルです!

佐藤:陣内さんが参加されたときにバドミントンが正式種目になったんですよね?

陣内:1992年のバルセロナ五輪で、初めて正式種目になったんですけど、それまでオリンピックって私にとっては“テレビで見て応援するもの”だったんです。目指したくて目指せないものだったので。試合の相手も、これまでの大会でいつも会ってたメンバーたちと試合をする感じですよね。だから別に顔ぶれも変わってないんですけど、オリンピックの五輪のマーク、あれが別物なんですよ!(笑)
私、緊張するほうなんですけど、体育館に入った瞬間にスーって緊張が取れるんですよ。

でもオリンピックのときだけは体育館に入った瞬間に右手と右足と一緒なんじゃないっていうぐらい、やっぱぎこちなかったですね。

佐藤:確かに特殊ですよね。オリンピックっていう大会をもちろん今まで知ってたけど、バドミントンがなかったから、第1回で呼ばれて、“慣れてる”っていう状況が一切ないわけですもんね。

陣内:これはもう私だけじゃなくって他の国の選手もみんなだったんです。世界チャンピオンが隣で試合してたんですけど、手元が震えてました。

佐藤、佐々木:え~!

陣内:空振りする選手がいたり、ラケットが鼻に当たって流血した選手もいました。

それぐらい、オリンピックっていうのは異様でした。私、メダル狙ってたんです。でもメダルどころか、入賞すらできなかった。でも、それって緊張してたからじゃないんですよ。やっぱり実力がある選手は、どんなことがあっても勝てるんです。それを知ったのがバルセロナ五輪でしたね。

佐々木:いろんな感情になったオリンピックだったんですね。

佐藤:メダルとか入賞とかではなく、一つ何か明確なところにたどり着いた感じはご自身の中ではあったんでしょうね。

陣内:結果が全てだと現役のときは思ってて、どんなことがあっても結果が全てだと思ったんですけど、今いろんな選手を取材とかしてると、結果も大切だけど、そこに行き着くまでの過程っていうのも大事だなっていうのを選手を見てて思いますね。

佐藤:僕もスポーツ大好きで僕も以前ロンドン五輪のときにキャスターをやってみたことあるんですけど、その選手が勝ちにこだわるのも分かるんですけど、やっぱり見れば見るほど、その選手がどういう思いでそこまでたどり着いたのかとか、そこに向かっていく表情、一つ一つの繊細なプレーによって見る方は心を動かされるんですよね。良い結果を出してほしい!っていうのもあるけど、それ以上に「生き様」を見せてくれるだけで僕らはすごく大きな力をもらってるから、もう感謝しかないですよね

陣内:選手ってやっぱ花形で、そのメインではあるんだけど、そこを支えている監督、コーチ、トレーナー、他のサブの選手たち含めて、すごい物語があるんですよ。メダルっていうのは選手だけじゃなくって、もう周りの人たちの力があってのメダルなんだと思って、なんか感動しちゃって。

今年もパリ五輪がありますけど、皆さんにはそういったところも見てもらいたいです!

佐々木:我々も、テレビとかラジオでそういうシーンを描けたらいいですよね!

陣内:自分がスポーツに関わっていたからかもしれないですけど、もう本当にオリンピックやパラリンピック、スポーツっていうのはやっぱりいいものですよね。

感謝、努力…スポーツには教科書が詰まっている!「好き」を第一に考えた陣内流指導論を熱弁

佐々木:陣内さんは、選手の強化、指導もされているというふうに伺ったんですけど。

陣内:子供とかを対象に、講習会とかをやってて。

佐藤:そういう立場のときに大事にされてることっていうのはどういうところなんですか?

陣内:スポーツだったら何でもいいんですけど、まずはその競技を好きになってもらうっていうところを心がけてます!私、スポーツをやっていて何が一番良かったかっていうと、スポーツの中に「教科書」が全部入ってるんですよ。例えば、挨拶から始まって、親への感謝、周りへの感謝、道具を大事にする…友達の仲間との繋がりとかですね、そこに最終的に勝負のために努力するとか、全部入ってるのがスポーツだと思うので。
ただ、そこを経験するためには、まずそのスポーツを好きにならないと続かないと思うんですよね。

子供って自分に興味があるものって続けられるんです。だから、(そのスポーツを)好きでいてほしいなっていうことをまず一番目に考えます。

佐藤:やっぱり、「出会い」が大事ですよね。

陣内:指導する時、その子供に対してまず最初に良いところを見つけて、褒めることに最初から取りかかろうと思ってて。その子の良いところを探すのが自分の中の楽しみなんですけど。「返事の声大きくていいね」「空振りしたかもしれないけど、出てくることがすごいんだよ!」ってとにかくその子のいいところを探すようにしてます。

佐々木: 褒められると嬉しいから「頑張ろう!」ってまた思いますもんね。

陣内:そうやって、子供たちのためにやる気スイッチを探してるんでしょうね。(笑)

佐藤:おっしゃる通りだと思います!基本的ですけど、すごく大事なことですよね!

佐々木:本当にいろんな貴重なお話を聞かせていただきました!

佐藤:あれ、もう時間?

陣内:また喋り過ぎちゃった!この番組、3週間同じゲストってないんですか?(笑)

佐藤:よろしければ、またぜひ来ていただきたいですよ!

佐々木:私もキャスターとして刺激されましたし、個人的に聞きたいこともいっぱい聞いちゃって…スイッチ入れていただきました!

佐藤:2週にわたって陣内貴美子さんにお越しいただきました。本当にありがとうございました!

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