美しいメロディで世界中の音楽ファンを魅了してきた英国の人気バンド、「ビージーズ」のロビン・ギブが20日、肝臓がんのために62歳にして亡くなった。

ロビンが大腸の炎症を理由に入院したのは昨年10月のこと。
彼はすぐに音楽活動への復帰に意欲を燃やしたが、その激痩せぶりとひどい顔色に誰もがその予後が思わしくないであろうことを感じ取っており、その翌月には「肝臓がん」を公表して闘病生活に入った。そしてこの4月上旬、「医師の説明では、治療の成果でがんが小さくなっているらしい」と嬉しそうに発表していたロビンであったが、残念ながら中旬には肺炎を併発し、昏睡状態に陥っていた。

古くはあの名画『小さな恋のメロディ』のサウンドトラックを手掛け、ディスコブームにおいてはアルバム『サタデー・ナイト・フィーバー』を大ヒットさせ、“ロックの殿堂”入りを果たした兄弟バンドの「ビージーズ」。米テネシー州に移住していた65歳の兄、バリー・ギブも急きょロンドンに飛んだ。彼の死を発表した代理人は、「深い哀しみに暮れている家族を、今しばらくはそっとしておいてあげて欲しい」と添えている。

タイタニック沈没の悲劇から100周年という今年に合わせ、ロビンはミュージシャンとなった29歳の息子ロビン=ジョン・ギブさんと共に、アルバム『Titanic Requiem(タイタニック・レクイエム)』を仕上げた。
遺作となってしまったが、3月のそのリリースを本人がしっかりと見届けたことだけでも喜びたい。彼が世に放った美しいメロディの数々は、永遠にファンの心に生き続けるであろう。本当にお疲れ様でした。どうか安らかにお眠り下さい。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)