アメリカの学校で今月17日、小学3年生の児童たちのためにあるチャレンジを行った先生が大きな話題を呼んでいる。「超ロングシュートを決めたら、みんなにホットチョコレートをプレゼントする」と約束した先生が無謀とも言えるシュートを見事に決めると、児童らは奇跡的な瞬間に大盛り上がりだった。児童たちを楽しませるための心意気に「本当に素敵な先生」など感激の声が寄せられていることを『USA TODAY』などが報じた。

米ワシントンD.C.にある小学校「Holy Trinity School」に勤めるキャサリーン・フィッツパトリックさん(Kathleen Fitzpatrick)は今月17日午後、自身が担当する小学3年生の児童たちとともにバスケットボールをしていた。

普段から休み時間に児童たちと一緒になってバスケットボールをしているというキャサリーンさんはこの日、「もし私のシュートが決まったら、月曜日の授業でホットチョコレートを飲みましょう!」と児童たちに提案した。

小学3年生の児童たちにとって、いつもと違うちょっとしたイベントは学校での楽しみの1つであり、ましてや今回はホットチョコレートが飲めるということで大興奮だった。

しかしキャサリーンさんが提案したのはコートの端に立ち、そこから反対側にあるゴールを狙うというもの。ゴールポストまでは相当な距離があり、かなり無謀な挑戦と言える。

当時の様子がカメラに収められており、難しいチャレンジにもかかわらず児童全員がキャサリーンさんに大きな期待を寄せて大はしゃぎしている様子が映っていた。キャサリーンさんはトナカイの格好をした児童の1人からボールを受け取ると、反対側にあるゴールポストへ向けて力強くボールを放った。そして驚くべきことに、このボールは吸い込まれるようにしてキレイにゴールネットをくぐったのだ。

キャサリーンさんの神技を見た児童たちは大騒ぎ。キャサリーンさん自身も驚いたようで、両腕を突き上げて喜んでいる。その周りに児童たちが集まり、「信じられない!」「もう1回同じことできる!?」など驚きを口にしながらジャンプして大喜びだった。

奇跡的な今回のシュートだが、映像に映っていたキャサリーンさんの美しいフォームに気づいた人も多いだろう。実はキャサリーンさん、大学生時代に米ニュージャージー州にある「ラトガーズ大学(Rutgers University)」でバスケットボール選手として活躍していた。

しかもキャサリーンさんは2018年2月11日に行われた試合にて、試合終了直前に放ったシュートが終了のブザーが鳴ってからゴールに入るという“ブザービート”を決めた伝説の選手でもあったのだ。

過去に多くのプレッシャーを経験してきたキャサリーンさんだからこそ、今回のミラクルシュートを決めることができたのかもしれない。

この映像が同小学校のInstagramやFacebookでシェアされると、「子どもたちが大興奮しているのを見ているだけで、こっちまで嬉しくなるね」「本当に凄いシュート」「素晴らしい先生だよ」「見ていて気持ちの良い動画だ」など驚きや称賛の声が多数届いており、多くの人に笑顔をもたらした。


キャサリーンさんは「この1年半はパンデミックで大変でしたが、数分の間でもそのことを忘れ、楽しみや笑い、喜びを共有できたことは本当に素晴らしかったです」と明かした。


そして約束通り、月曜日に児童たちとともにホットチョコレートを楽しんだキャサリーンさんは「最高でしたよ!」とコメントを残している。



画像は『Holy Trinity School 2021年12月20日付Instagram「Ms. Fitz threw a Hail Mary and promised all the 3rd graders hot chocolate if she made the shot.」、2021年12月21日付Instagram「It’s beginning to look a lot like Christmas ...」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)