タレントのヒロミ(58)は8月26、27日に放送された『24時間テレビ46』(日本テレビ系)でチャリティーランナーを務めたが、発表されたのは当日のマラソンスタート直前だった。お笑いコンビ・天津の木村卓寛(47)も『24時間テレビ』の放送が始まってから知り、仕事がない時期に自分を助けてくれた恩人であるヒロミを励ますため、27日の山形でのイベントを終えたその足で東京へ向かった。
会えるかどうかわからなかったが、木村は居ても立っても居られなかったのだ。

2009年に「あると思います」で締めるエロ詩吟ネタでブレイクした木村卓寛だったが、あっという間にブームが去ってしまった。収入が激減し、お笑いの仕事だけで家族を養うことが難しくなった木村は、車の運転が好きだったこともあり、2週間の合宿免許に参加して2016年4月に「大型二種」免許を取得した。そしてロケバスの運転手として働き始め、 おっさんの空き時間をシェアするサービス「おっさんレンタル」にも登録し、生活費を稼ぐ日々が続いていた。

そんな木村の行く末を心配した東野幸治(56)は、バラエティ番組でたびたび木村の話題を出したり、彼をゴルフや登山に連れて行ったりした。趣味が仕事に繋がることも大いにあるので、何とか木村の力になりたかったのだ。
だが2020年から始まったコロナ禍でテレビ番組のリモート出演が増え、ロケバス運転手の仕事もなくなってしまう。そんな木村の窮状に手を差し伸べたのが、東野とプライベートでゴルフに行く仲のヒロミだった。「ロケバスドライバーもいいけどさ、だったら俺の運転手をやってよ」「(芸人の)仕事がある時は、しなくていいから」とまで言ってもらい、木村はヒロミのもとで働き始めた


その運転手を務めている最中に舞い込んだのが、土曜朝の情報バラエティ番組のMCである。2021年7月18日公開のYouTube『街録ch~あなたの人生、教えて下さい~』「天津木村/詩吟でブレイクも失速/ドライバーで食い繋ぐ中決意した岩手への移住」によると、岩手朝日テレビの社長と以前からゴルフを通じての知り合いだったこと、盛岡のイベントでMCを担当する木村を見た番組スタッフの後押しがあったことから、2021年4月スタートの『Go!Go!いわて』のMCに木村が抜擢されたのだ。当時は東京から通うつもりだったが、木村の報告を受けたヒロミは岩手県への移住を勧めた。
「たとえローカルとはいえ、朝の番組のMCをやらせてもらうのはすごいこと。地元の皆さんに愛されるためにも、お前の覚悟を見せないとダメだ」とアドバイスされ、木村は腹を決める。半年の単身赴任後、妻と小学生の2人の娘も岩手県に移住し、家族4人で新たな生活をスタートした。

その後、木村は岩手県から移住促進の手伝いをする「いわて暮らしアンバサダー」に任命され、JA全農いわての「いわて牛応援団長」としてCMにも出演した。地元に密着した仕事が増えているのも、ヒロミの助言があったからこそであろう。そのヒロミが『24時間テレビ』チャリティーランナーとして、102.3キロを走ることになった
彼の公式ブログによると「間に合うかどうかわからない」ぐらい時間的にギリギリだったが、とにかくヒロミに会いたい一心で木村は新幹線に飛び乗ったのだ。


9月3日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)に出演したヒロミによると、当日は東京駅を過ぎたあたりで沿道にいた木村を見つけ、「お前、何やってるの?」と驚いたという。だがすぐに笑顔になった彼を励ます木村の姿は、画面のワイプに映し出されていた。ただ何も聞かされていない総合司会の羽鳥慎一アナ(52)が反応することはなく、2人の関係性を知る東野はテレビを見ながら「羽鳥さん、全く気付いていない」と悲しくなって心がモヤモヤしていたらしい。8月27日の『行列のできる相談所』(日本テレビ系)はヒロミを迎えての生放送で東野も共演していたが、「(木村に)触れる勇気がなかった」と苦笑いするばかりであった。

画像3枚目は『天津木村 2022年5月25日付Instagram「東野さんに岩手に来ていただいて、ロケさせていただきました」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 みやび)