1月5日、全豪オープンを主催するテニス・オーストラリア(協会)のCEOを務めるクレイグ・タイリー氏は、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク1位)に対し、新型コロナウイルスのワクチン接種を医学的に免除された理由を明らかにするよう求めたと、イギリス紙『ガーディアン』が報じている。
【画像】ジョコビッチが免除措置受け、オーストラリアへ出発
10度目の全豪オープン制覇、そして男子では史上最多となる21勝目のグランドスラム優勝を目指すジョコビッチ。
ジョコビッチの医学的な免除について、タイリー氏は、「条件を満たした人は誰でも入国を許可されている。特別な優遇措置はなかった」と、オーストラリアの予防接種諮問委員会であるATAGIが設定するガイドラインを満たしていると強調。一方でジョコビッチの免除に値する病状については知らないという。
だが、全豪オープン開催まで2週間を切り、土壇場でジョコビッチの入国が認められたことによって、特別な措置があったのではと疑う人がいるのも事実。イギリスの元ダブルス世界1位で「ATPカップ」に出場中のジェイミー・マレーは、会見で「もし予防接種を受けていないのが僕だったら、免除は受けられないと思う」と述べ、キャプテンのリーアム・ブロディも「最終的には彼が免除の正当な理由を持っていることを信じるしかない」と語った。
ジョコビッチは、自身が免除された理由を公表する必要はなく、これまでワクチン接種の状況も明らかにしなかったことを考えると、自ら公表する可能性は低い。それでもタイリー氏は「ノバク(ジョコビッチ)が免除を求め、認められた条件を説明してくれれば助かる。我々には法的に他人の医療情報を開示する立場にない。この2年間、我々は厳しい時期を過ごしてきたからそれに対する答えが欲しい」と、ジョコビッチに説明を求めた。