綿貫陽介 逆転負けで無念の初戦敗退
男子ツアー「木下グループジャパンオープン」(東京・有明コロシアム/ATP500)シングルス1回戦が9月24日に行われ、ワイルドカード(主催者推薦)で出場の綿貫陽介(SBCメディカルグループ/世界ランク147位)は、ヌーノ・ボルジェス(ポルトガル/同51位)に6-2,4-6,1-6で敗れ、2回戦に進むことはできなかった。
【画像】「木下グループジャパンオープン」シングルス本戦組み合わせ
27歳の綿貫は、今大会3度目の本戦。
初戦では仲の良い選手だというボルジェスと対戦。「我慢強い選手で最後まで諦めてくれない」と評し、「僕の良いプレーをどこまでキープできるかがキーになってくる」と語っていた。
第1セット、開始早々にブレークに成功した綿貫は、第2ゲームで5度のブレークポイントをしのぐと勢いが増す。フォアハンドを軸に攻め込んで第3ゲームもボルジェスのサービスゲームを破ると、強烈なサーブも活かして6-2でセットを奪う。
この勢いのまま第2セットも続けたいところだったが、第2セット第5ゲーム終了後にメディカル・タイムアウトをとり、腹部のマッサージを受けた綿貫。3-3の第7ゲームでブレークしたものの、その直後には「急に痙攣が起きた」と本来の躍動感あるプレーがなくなりスローダウン。相手のボルジェスも息を吹き返し、4-3から3ゲームを連取されて3-6でセットを失うと、最終セットもプレーを続けるのが精一杯。第2、第6ゲームをブレークされて1-6と、逆転負けを喫した。
「リターンが良かったし、特にサーブの感覚が良くて、ピンチの場面でエースが出てくれたり全体的にプレーの感触は良かった」と試合序盤の戦いを振り返った綿貫。
2023年には自己最高となる72位を記録し、ビッグサーブを活かした攻撃的なプレーは「ATPを回ってきて、自分はこれぐらいやれるというのは想像できている。プレーで何か劣ることはない」と、トップ10にも通用するという自負もある。
だが、第2セットを4-3とした勝利まであと2ゲームのところで身体が先に悲鳴をあげた。「倒れない限りは続けたかった」と途中棄権することは考えずプレーを続行したものの、状態は戻らず敗れ、「悔しさが強い」と唇を噛んだ。
大会初出場で勝利を収めたボルジェスは、2回戦で第2シードのテイラー・フリッツ(アメリカ/同5位)とガブリエル・ディアロ(カナダ/同35位)の勝者と対戦する。